セックスすると女性ホルモンが分泌されてキレイになるのは間違い?セックスと女性ホルモンの関係

  

「セックスをすればキレイになれる」「セックスで女性ホルモンが分泌される」これは誰しも聞いたことがある話でしょう。しかしそれは本当なのでしょうか?

今回は女性ホルモンに影響されることで起こる、4つのバイオリズムの違いについて詳しくご紹介していきましょう。女性ホルモンとセックスの関係を知り、より良いセックスライフを楽しみたい方は必見です!

女性の身体はホルモンに支配されていると言っても過言ではありません

「生理前はやたらイライラする」「妊娠・出産を機に好きな食べ物が変わった」など、ホルモンバランスが大きく増減するタイミングで、精神的にも肉体的にも変化が表れることってありますよね。女性の身体はホルモンに支配されているといっても過言ではないのです。

そんな女性の身体で分泌される女性ホルモンは、全部で4種類あります。

  1. エストロゲン
  2. プロゲステロン
  3. オキシトシン
  4. テストステロン

これらが増減するタイミングによって、4つのバイオリズムに分けることができるのです。

  1. 生理期
  2. 排卵期
  3. 停滞期
  4. 生理直前期

女性はこの4つのバイオリズムによって、それぞれ性欲やセックスの楽しみ方が変わります

セックスすると女性ホルモンが分泌されてキレイになるのは嘘!今も信じられている間違い5つ

そんな身体に大きな変化をもたらす女性ホルモンですが、実は今でも信じられている5つの間違いがあります。4つのバイオリズムと上手に付き合っていくためにも、これらの間違った考えを正しましょう

1.セックスしても恋をしても女性ホルモンが多く分泌されることはない

「女は恋愛をするとキレイになる」「質の良いセックスは美しさの元」なんてよく聞きますよね。でもこれ、医学的には何も証明されていないのです。

例え恋愛やセックス未経験でも、変わらず女性ホルモンは分泌されますし、実際に恋愛やセックスで女性ホルモンが増えたというデータは存在しません。

2.身体を冷やすと子宮も冷えるからダメという認識は嘘!

「女性に冷えは大敵」これも良く聞く言葉ですし、ご年配の方々は、未だに妊婦さんを見かけると「お腹を冷やさないようにね」と助言してくれます。

しかし人間は恒温動物です。確かに寒ければ手足などの末端や皮膚の表面が冷えることはありますが、体内の温度は一定に保たれているのです。そのため「氷の張った池に落ちた」など極端な状況でもない限り、身体を冷やしたとしても子宮まで冷えることはありません。

3.生理ごとに卵子が1個ずつ減っていく

生理のたびに卵子が1個排卵されます。これを「毎月新しく作られた卵子」だと思っていませんか?また「加齢が進むほど妊娠しにくいのは正常な卵子が作れないから」だと考えてはいないでしょうか。実はこれ、大きな間違いなんです。

女性は生まれた時に、「原始卵胞」という卵子の元となる細胞を持って生まれます。これが分裂することで、赤ちゃんのうちから100万個ほどの卵子を持っているのです。

もちろん全てが受精可能な卵子とはなりません。1回の生理で1個排卵されつつも、同時に1,000個近くの卵子が減っていっています。つまり生理のたびに1,001個の卵子を失っているのですね。

赤ちゃんの頃には100万個あった卵子も、思春期を迎える頃には30万個近くに減り、年齢と共に更にその数を減らします。つまり生理のたびに新しく卵子を作っているのではなく、元からある卵子を排卵しているだけなのです。加齢が進むほど妊娠しにくくなるのは、赤ちゃんの頃から持っている卵子が衰弱するためです。

4.ホルモン療法を行うと美肌になる

「お肌の張りを取り戻すためにホルモン療法をする」という話も聞きますが、これで美肌になることはまずありません。正常な量の女性ホルモンが分泌されていても「健康な肌を保つ」程度、過度に摂取しても美肌になることはありません

また婦人科などで行われるホルモン療法は、20代~30代で分泌される量の1/10程度のホルモンをプラスするだけですです。これは「女性ホルモンを増やす」のではなく、「女性ホルモンを正常値に近づける」だけで、美容効果を期待するのは難しいでしょう。

5.女性ホルモンの分泌量は多い方がいい

「女性ホルモンは分泌量が多い方がキレイになれる・健康になれる」そうお考えの方は、今その考えを改めましょう。適切な量が良いのであって、多過ぎる女性ホルモンは健康を害するものなのです。

例えば、冒頭でお話しした女性ホルモンには4種類ありましたね。このうちエストロゲンなどは、別名「美人ホルモン」とも呼ばれ、美しさには欠かせないホルモンだとされています。しかしこのエストロゲンが多過ぎれば、癌になる可能性をグンと高めてしまうのです。

女性ホルモンが多ければ多いほど良いということは決してありません。適切な量でなければ、美容も健康も保つことはできないのです。

4つの生理周期とセックスライフを楽しむ方法

女性ホルモンに関する5つの間違いを知ったあとは、4つのバイオリズムとの付き合い方を学んでいきましょう。セックスに不向きな時期や、そのときに起こる心理状況などを知ることで、快適なセックスライフを手に入れることができますよ。

1.生理期(リフレッシュ期)

生理期は、その名の通り出血を伴う生理になっているときです。人によって異なりますが、およそ5日~1週間ほどになるでしょう。

・マッサージなどのスキンシップを

生理期は性欲の増減はあまりありません。「生理痛がひどいからセックスなんてしたくない」と思うことはあるかもしれませんが、その痛みさえなくなれば、通常の性欲状態となるはずです。

しかし出血している状態ですので、お互いセックスに踏み切れないこともあるでしょう。そんなときはスキンシップでイチャイチャタイムを楽しんだり、マッサージでぬくもりを感じるようにしましょう。触れ合いをNGにしてしまうと、ストレスを溜め込んでしまいかねません

・セックスには不向きな時期|セックスする際は性感染症に気を付けて

生理期はエストロゲンが減少しており、健康状態にも不安がある時期です。そのため感度も下がることになり、決してセックスに向いている時期とは言えません。

またセックスをきっかけに雑菌が侵入することがあれば、性病や膣炎などの病気を引き起こしやすい時期でもあるのです。セックスする際は、コンドームの着用や清潔なお風呂上りなど、衛生面に配慮して行うようにしましょう。

2.排卵期(ハッピー期)

排卵期は、生理が終わっておよそ1週間目くらいのことです。妊娠を可能とする卵子が排卵される時期ですね。

・セックスには最高の時期

女性の身体はよくできているもので、卵子が排卵されるこの時期が最も性欲が高まる時期です。もちろん妊娠を望む方々にも期待の時となるでしょう。

またエストロゲンも大幅に増え始める時期ですので、感度・美容・健康・性欲、全てがUPしています。正にセックスするための時期ともいえるでしょう。

・心も体も満たされるセックスができる

煩わしい生理も終わり、精神的にも肉体的にも最高潮の時です。このときにするセックスは、感度も良くなるためいつもより燃えるセックスとなることでしょう。彼と共に心も体も満たされるセックスを楽しんでくださいね。

3.停滞期(リラックス期)

停滞期は、最高潮になった調子が下り坂になるときです。リラックス期とも呼ばれていますが、いわゆる「生理前のイライラ」が襲ってくる時期でもあります。

・性欲は一番低くなる時期

性欲がまず湧きません。それどころか触られることすら煩わしく感じる時期です。しかもこの時期は美肌の大敵プロゲステロンが多く分泌されるため、お肌の調子も悪くなるでしょう。

性欲が低下することでエネルギッシュになることもなく、肌の調子を筆頭とする美容面でも低迷する時期。そのためセックスするのに1番向いていないバイオリズムとなります。

・イライラしがちなので彼からの誘いに冷たく返しすぎないように気を付けて

男性からも「生理前の女性は怖い」なんて話も聞くくらい、異性に対して優しくなれない時期です。もしお付き合いしている方がいるのであれば、2人の関係に要注意の時期ですよ。

女性ホルモンの影響なので仕方がないとはいえ、あまり冷たくあしらってしまえば彼も良い気はしません。怒りをグッと抑え、冷たく返しすぎないように気を配りましょう。

4.生理直前期(スロー期)

生理になる直前の時期です。イライラも収まり、あとは生理がくるのを待つだけという状態ですね。

・身体は重いけれど性欲は高まる時期

「生理前はムラムラする」という経験はありませんか?排卵期ほどではなくとも、生理直前期も性欲が高まる時期です。しかし生理直前ということで、腰やお腹に重みを感じたり、乳房が張ってきたりなど、体調面に不安を感じ始める時期でもあります。

またテストステロンもプロゲステロンも一気に減り始めるため、便秘や下痢などの不調が起こりやすい時期ともいえるでしょう。「性欲はあるのに体調がイマイチ」という、女性にとって辛い時期となるバイオリズムです。

・アブノーマルなセックスがしたくなる時期かも?

性欲と共に感度も増すこの時期、でも体調が思わしくないためセックスで盛り上がることもできない。だからこそ、「どうやって快感を得ようか」「どうやってこの性欲を満たそうか」と試行錯誤する時期でもあります。

この時期にSMやアナルセックスを試したなんて女性もいるくらい、性への追及が貪欲になります。そんなアブノーマルなセックスを受け入れたくなる時期ではありますが、生理直前であるということを踏まえ、自分の身体と相談して楽しむようにしてくださいね。

女性ホルモンが身体と心に与える影響を知りいいセックスをしよう

ここまでご紹介してきたように、女性は4つのバイオリズムによって、性欲や体調が大きく変化してしまいます。これは抗いようのないことなのです。

ところが男性にはそのようなバイオリズムがないため、女性の変化にはなかなか気付きません。「イライラしてるから生理前なのかな?」くらいでしょう。そのため望まぬ時期にセックスに付き合わざるを得ないこともあるかもしれません。

しかしあなたがしっかりと自分の身体を理解し、女性ホルモンに左右される性欲や体調を把握していれば、彼にもそれを伝えることができますよね。今回の情報を参考にして、女性ホルモンと付き合う4つのバイオリズムの影響を知り、彼と快適なセックスライフを楽しみましょう。