マスターベーションといえばオナニーですが、快楽を求めたり少しムラムラした気持ちをおさめる時にしてみたり、女性の美容や健康面でも良いことがあるといわれてもいます。一方、しすぎれば我慢できない症状の出る病気になることもあるので注意しましょう。
オナニーが病気に繋がる原因
不潔な指を膣内に入れている
オナニーをしたくなるときは、どのような状況でしょうか。例えば、ちょっと衝動的にしたくなってしまったり、生理などが関係して女性ホルモンが活発化しているときなど、ムラムラして仕方がなくなり、オナニーをしてしまうことがあるかもしれません。
準備をして、さあやるぞという方もいるかもしれませんが、衝動的にしてしまう人の方が多いため、手を洗いもせずに膣内に指を入れてしまう方がいます。手には常在菌といって常にたくさんの細菌が住み着いており、汗によって繁殖を促しているので常にきれいな時がありませんし、爪にもたくさんの汚れがついています。
また、外から帰ってきて手を洗っても、一瞬は手の細菌やウイルスが落ちたとしても、家の中も菌やウイルスが全くいないというわけではありません。寝具や机などにも菌が住み着いており、触るだけで菌が手や指につきます。その菌類が敏感な膣内に入ってしまうと、指で膣内に擦り付けて傷をつけ炎症を起こしてしまう原因に。それにより病気に感染することがあります。
不潔な器具を使用している
オナニーを指だけでは飽き足らず、バイブやディルドなどのグッズを使っている女性も。毎回使って洗っていればよいですが、家族の目があって洗いに行けなかったり、そのまま果ててしまい眠ってしまうことも。そうなれば、器具についた膣内の分泌液に細菌がついてしまい菌の住処になることも考えられます。
それをまた膣内に挿入すると、細菌やウイルスが膣内に入り込んで擦り付けることになるので、異常なかゆみに襲われたり、においが変わるなどのトラブルになりかねないのです。
生理中に膣内に器具や指を挿入
生理中の膣は非常にデリケート。子宮の内膜が剥がれ落ちているときなので、できるだけ安静に生理が終わるのを待つのが最善ですが、生理中は特に女性ホルモンのバランスが乱れムラムラしてしまう女性もいます。そのため、生理中であってもオナニーがしたくなり、指や器具を挿入してしまう方がいるようです。
しかし、この行為が子宮内膜症の原因になるといわれています。子宮内膜が剥がれ落ち、経血として膣外に排出しているのにもかかわらず、逆流をさせてしまうことになりかねないため、膣内に器具や指を挿入することは、いつもに増して傷つきやすくなっている子宮に攻撃していることになるのです。
そのため、子宮内膜症から卵巣が炎症を起こして腫れたり、他の病気にまでなりかねないトラブルの元凶に。生理中ムラムラしても指や器具の挿入は避け、ソフトタッチで気持ちいいと感じる程度におさめるのがよいでしょう。
外でオナニーをしている
出先でオナニーがしたくなったり、自分のオナニーを人に見られるかもしれないというスリルがたまらないという性癖を持つ方もいるようです。外というのは、たくさんの外的要素があります。
ベンチ1つ、トイレ1つにしても、公共の場であり、だれもが使う場所で清潔な場所というのは数えられるところがありません。そのくらい不衛生なのです。人の手が触れるところ、お尻を置くところ、ましてや草原なんて土やいろんな細菌やウイルスが住み着いています。
不衛生な場所で行うことはデリケートな膣にとってよいことは1つもありません。ばい菌が入り、病気になる原因になります。外でしたくなるなんて心の病気なのかもという方もいるかもしれませんが、それは性癖の1つなので、他の人の迷惑にならない程度にしましょう。
オナニーによる病気の種類
かゆみを伴うカンジダ
強く、我慢のできないかゆみ、白いバターのようなおりものが出だしたら、それはカンジダ症かも。カンジダは、カンジダ菌という膣内に常に生きている細菌の1つ。女性の膣内は酸性の粘膜で守られていますが、体調不良や、過労、ストレスなどが原因で免疫力が落ち、守ってくれていた膣粘液の働きが低下します。
それにより、いつもは大人しくしていたカンジダ菌が異常に繁殖し、かゆみや刺激痛、熱感を感じるカンジダ症になってしまいます。治療の方法は、産婦人科に受診をして簡単な検査ですぐわかり、そのまま錠剤を膣内に入れて繁殖したカンジダ菌を抑えることで症状が落ち着きます。
痛みを伴うトリコモナス膣炎
トリコモナス膣炎は、強いかゆみ、泡立ったおりもの、膣内の刺激痛という症状が特徴で、主に発症の原因は性交渉からといわれていますが、そればかりではないようです。例えば、温泉、プールなど共用の施設で、不特定多数の利用者がいる場所を利用したり、タオルやトイレの共用をすることでも感染します。
膣内が傷ついた状態で、いろんな人が利用している温泉やプールなどに入ると、そのうちの1人がトリコモナス原虫という寄生虫を持っていれば感染経路となります。症状はカンジダより少し重い状態なので、日常生活にも支障をきたすことも。適切な治療でトリコモナス原虫を体内から除去し改善していきましょう。
激痛を伴う尿道炎
なぜ尿道なのかと感じる方もいますが、膣の病気と尿道の病気は非常に近い関係があります。膣の上にあるのが尿道口なので、オナニーや性行為を激しくしてしまうと、尿道に傷がつ9ことも。膣が細菌などに侵されていて病気になっていた場合、尿道口にも細菌が侵入し炎症を起こしてしまいます。
尿道炎は非常に痛みが強い病気で、治すのも容易ではありません。ひどい場合は、腎臓にまで炎症が及び、腎盂炎や腎盂腎炎まで引き起こす可能性があります。程度によっては入院措置も取られる場合があるので、気をつけましょう。
オナニーで病気にならないために
器具の使用後はきちんと拭く
オナニーグッズを使った後というのは、膣内の分泌液やおりものが混ざり合ったもので汚れています。細菌やウイルス、汚れがつかないようにしっかりと拭いておきましょう。
また、防水機能があるのであれば、精製水などで洗ってしっかり乾かすこともよいでしょう。デリケートな膣内だからこそ、しっかりと感染する経路を絶つことが体への思いやり。激しくしすぎないようにも心がけましょう。
事前に手を洗ってから行う
衝動に駆られてオナニーをしてしまいたくなる気持ちもあるかもしれませんが、そこはちょっと踏みとどまり、きれいに手を洗いましょう。
手のひらからはたくさんの汗がでます。指はいろんなところに触れているし、爪には垢がたまったり、長かったりすると膣内を傷つける原因や菌を植え付けることにもなります。
日頃から、爪を切っておくことや、寝具や自分の身の回りをきれいにしておくことも1つの策。食べかすなどが落ちたカーペットの上に裸で座っては、食べかすに繁殖している菌が膣内に入り込む原因にもなりますので、できるだけきれいな環境で、衛生面に気遣うとよいでしょう。
生理中の膣内挿入は避ける
生理中の膣内はとてもデリケートなので、できるだけ膣内に指を入れたり器具を使って挿入したりする行為は避けた方がベター。血液というのは鉄分を多く含み、膣内いっぱいに器具を入れてしまえば、血液中の鉄分が刺激物になって、より膣内に傷をつける原因になります。
また、指を挿入するだけでも爪が長めだったり、爪や指が不衛生だとただでさえ傷つきやすい膣内が危険にさらされ、病気になってしまう原因になりかねません。
生理中は、膣内への挿入を避け、クリトリスへのソフトタッチで行うオナニーがおすすめ。実は生理痛がひどい場合、オナニーをすると少し軽減することもあるようなので、挿入せず、ソフトタッチで気持ちがいいくらいで行う方がよいようです。
オナニーは清潔な環境で病気を防ごう
オナニーをすると、女性は女性ホルモンが活発化し、きれいになったりストレスを発散することもできます。しかし、やりすぎは禁物。膣内の病気は膣内だけでなく、尿道や腎臓などにもダメージを与える可能性がありますので注意が必要です。
何事も適度が大事なので、病気になる可能性を秘めている不衛生な行為はやめ、感染経路を絶つためにも清潔な環境で行いましょう。