生理中でもセックスできる?妊娠しないって本当?リスクを知っておこう!

  

妊娠しない限り、女性に必ず毎月訪れる生理。赤ちゃんを産む準備をするための大切な女性の体の現象ですが、いつも憂鬱な気分になることでしょう。一般的には生理中はセックスすることを避けるものですが、生理中に限って性欲が湧くという女性もいます。また、女性の生理に関係なくセックスしたがる男性もいることでしょう。

そこで、生理中にセックスするメリットやデメリット、生理中のセックスで妊娠するリスクやどうしても生理中にセックスしなければならないときの注意すべきポイントなどについて解説します。

生理中にセックスするメリット

生理中は出血やホルモンバランスの乱れによって、いつもとは全く違う体調や心の状態になります。ほとんどの女性は生理中に性欲が減退しセックスすることを避けようとするものですが、なかには生理中の方が普段よりも性欲が湧くというタイプの女性もいます。

そこで、一般的には避ける生理中のセックスにどのようなメリットがあるのかについて、説明します。

痛みを感じにくい

生理中には心身のバランスが乱れる傾向があり、刺激を受ける感覚にも変化が見られることがあります。普段のセックスでは挿入の際にいつも痛みを感じるのに、生理中であればその痛みが和らぐというタイプの女性もいます。

感覚が麻痺していることも考えられますが、その他に生理痛が挿入の痛みよりも勝るために、痛みを感じないという場合もあるでしょう。

挿入しやすい

セックスする際には、前戯で膣やクリトリスを刺激して十分に濡らしてから挿入するのが一般的でしょう。女性には濡れやすいタイプと濡れにくいタイプがおり、なかなか濡れない場合は挿入による摩擦で激しい痛みを感じることもあります。

濡れにくい場合はローションなどを使用することもありますが、生理中は膣内がいつも血液で満たされている状態であり、ペニスを挿入しやすい状態になっています。しかし、血液にはローションのような潤滑油としての作用はなく、すぐにカサカサに乾くため場合によっては膣内を傷つけることもあるため注意が必要です。

生理痛が緩和することがある

生理中にセックスすることによって生理痛を和らげることができると言われています。セックスでオーガズムに達するとエンドルフィンやオキシトシンと言われる、いわゆる幸福ホルモンが分泌されます。これらのホルモンは鎮痛剤のような役割を果たすことができるため、生理痛が緩和されたと認識するのでしょう。

実際には、子宮内膜の一部が剥がれ落ちて出血している状態のところをさらにペニスで刺激することになるため、子宮内が傷つき痛みが増すことがあることも理解しておきましょう。

リラックスできる

女性は生理になると特に原因がないのにもかかわらず、イライラしたり、気分が落ち込んだりするものです。生理痛による体の不調とは別なもので、なかなか感情をコントロールできずに普段はあり得ない言動で周りの人を傷つけてしまうこともあるでしょう。

生理痛にセックスをすると生理特有のイライラやストレスを解消することができます。また、生理中であることを理解してセックスできるパートナーとの親密度や信頼度が高まり、一緒にいることでリラックスできるというメリットもあります。

生理中にセックスするデメリット


生理中にセックスしたくなるのには、男性、女性ともにいつもより興奮や性的快感を得やすいさまざまな理由があることはわかります。しかし、腹痛やその他の不快な症状を伴いながら子宮内から出血している女性とセックスする際には、メリットだけでなくデメリットも多いものです。

生理中には免疫力が低下し、さまざまな体の不調が生じる女性にとって、生理中のセックスにどのようなデメリットがあるのかについて説明します。

痛みが出ることがある

生理は、子宮内膜の一部が剥がれることによって出血するものです。個人差はあるものの女性は下腹部の鈍痛に悩まされることが多く、出血が多いと貧血になったり、立っていられなくなって寝込んでしまったりすることもあります。

何もしなくても痛みがある状態のところへ、ペニスを挿入してピストン運動をすれば痛みがさらに強くなることは容易に想像できるのではないでしょうか。一部には生理中の刺激が生理痛を和らげてくれると感じている女性もいますが、子宮に直接刺激を与えるセックスで痛みが出るのが普通でしょう。

感染症の可能性がある

女性は生理を迎えると出血しホルモンバランスも乱れるために免疫力が低下します。また、子宮内膜が剥がれるため生理中の子宮は、普段のデリケートさに加えて傷つきやすさが高まっています。

生理中にセックスをすると、極度に傷つきやすくなっている子宮をペニスで刺激することになり、さらに傷つけてしまうおそれがあります。病原菌やウイルスなどが侵入しやすい状態でもあり、感染症を引き起こす可能性もあることを理解しておきましょう。

出血が増える

生理は胎児のもととなる卵子が排出されることによって起こるもので、子宮内の一部が剥がれることによって出血します。個人差はありますが、生理の度に大量の出血で悩まされている女性も少なくありません。

何もしなくても出血している状態であるのに、ペニスを挿入して刺激すればさらに子宮が傷つき、出血が増えることは当然と言えるでしょう。大量の出血は貧血にもつながり、女性が大きく体調を崩してしまうことにもなるため注意が必要です。

下着やシーツが汚れる

生理になると昼間よりも夜間の方が出血が多くなる傾向があるため、ナプキンも吸収力に優れた夜用を使用することがあります。万全に備えていても、シーツやお気に入りの下着が出血のために汚れてしまうことがあるでしょう。

膣や子宮を全く刺激しなくても出血がある状態であるため、セックスで刺激を受けるとさらに出血が多くなることがあります。自分の部屋であれば構いませんが、彼のベッドのシーツや旅行で宿泊している宿の寝具などを汚すおそれがあることも知っておきましょう。

生理痛が悪化することがある

生理中は、子宮内の組織の一部が剥がれ落ちて排出されるため出血します。また、生理によって腹痛などの体の不調が生じ、憂鬱な気分になることが多いのも女性の宿命となっています。

痛み止めを服用してもなかなか収まらない生理痛があるのに、セックスでさらに子宮に刺激を与えれば痛みが増します。なかにはセックスの快感や興奮によって生理痛が緩和されるタイプの女性もいますが、生理痛が悪化するのが普通でしょう。

生理中セックスにおける妊娠の可能性


女性の体の仕組みを熟知していない男性は、女性が生理中であると聞くと妊娠する可能性がないと判断し、いつもよりも強くセックスしたがることもあります。また、女性のなかにも誤った認識によって生理中であれば絶対妊娠しないと信じ込んでいる人もいるでしょう。

実際には、生理中だからといって妊娠しないという確証はなく、逆に妊娠の可能性が高くなる場合もあります。そこで、女性なら誰もが気になる生理中のセックスによる妊娠の可能性について説明します。

生理中も排卵することもある

女性の生理は月1回というのが一般的で、周期には規則性があるとされています。しかし、女性の排卵は基本的に不定期であり、ストレスや体調の変化などによって生理周期が乱れることはよくあります。また、一説には、セクスが不定期な排卵を引き起こす大きな要因ともされています。

生理中であっても排卵することはあり、安全日だと思っていたのに避妊せずにセックスすることによって、妊娠してしまう可能性がないとは言い切れません。生理中は安全日という間違った情報を信じて生セックスすることはとても危険です。

生理の終わりごろは可能性が高い

生理中に妊娠しにくいとされる安全日は、一般的に生理の前後と言われています。逆に妊娠しやすい危険日は、排卵日から数日、排卵期間中及び排卵が終わった時期とされています。つまり、生理の終わりの頃は、安全日でもあり危険日でもあるということができ、安全日と確定することはできないのです。

生理が終わる頃を見計らってセックスしても、実際には排卵が続いていたり、排卵直後であったりすることもあるため注意が必要となります。

生理中にセックスをしたくなってしまったら


生理中のセックスは、女性に出血がある状態で男性の性器を挿入することになるため、衛生的なものとは言えません。また、デリケートな部分がさらに傷つきやすい状態となっている女性にとってもさまざまなリスクが伴うものです。

生理中のセックスは避けることが望ましいものですが、どうしてもセックスせざるを得ない状況になった際に、注意すべきポイントについて説明します。

バスタオルを敷く

生理中は言うまでもなく子宮から出血している状態となります。出血量や出血する期間については女性によって個人差があり、なかにはひどい貧血状態になるほど大量出血が数日間続くこともあります。

シーツなどの寝具を汚す可能性が高いため、バスタオルやマットなどを敷いておく必要があります。セックスすることによってさらに出血量が多くなることもあり、吸収力のあるものを使った方がいいでしょう。大量の血液は洗濯してもなかなか落ちないため、セックスした後に捨ててもいいようなものを使うことにも配慮が必要です。

いつもより清潔にする

精子を排出するだけの男性とは違って、女性は体内にペニスを挿入されて刺激されるためさまざまな病原菌を受け入れてしまう可能性があります。また、血液で満たされた状態の膣内は汚染された物質が侵入するとその影響が全体に及ぶことも考えられます。

通常のセックスをする際にも衛生面には注意を払っていることでしょうが、生理中はいつも以上に、男性、女性ともに清潔にすることを心掛け、特にセックス後の洗浄は時間をかけて丁寧に行うようにしましょう。

お風呂でする

生理中の出血には決まったサイクルがあるわけではなく、どのタイミングでどれぐらいの出血があるのかを予想することは困難です。自然状態でも出血しているのに、ペニスでさらに刺激を与えて出血が促されることは容易に想像できるでしょう。

どうしても生理中にセックスする場合には、お風呂を使うと出血のために寝具や下着を汚す心配がないでしょう。病原菌が入りやすくなっているため、セックスが終わってすぐに洗浄できるというメリットも考えられます。

バイブを使う

女性が生理中である場合は、腹痛などの不快感があるとともに女性はなかなかセックスに乗り気でないことも考えられます。また、男性も挿入したペニスが血液で真っ赤になるのをみて引いてしまうこともあるでしょう。

そんなときは、無理して挿入せずに愛撫やオーラルセックスを楽しむという方法もあります。男性がどうしても女性器に接触したいときは、指やペニスでなくバイブで刺激してもらうのもいいでしょう。ただ、傷つきやすい状態となっているので、激しい振動を与えたり、無理に奥まで挿入したりすることは避けるべきです。

気持ちよくないことはしない

生理中の女性は出血のため強い腹痛があり、膣内にも違和感があるのでなかなかセックスしようという気になれないことがあります。その一方で、ホルモンの作用でいつもよりもエッチしたい気持ちになるという矛盾が生じることもあります。

基本的には女性が違和感や不快感を覚えるようなことはしないことが大切です。彼に生理中であることをきちんと伝えて理解を得るようにしましょう。

コンドームを必ずする

男性にはさまざまなフェチや性嗜好があり、なかには生理中にセックスすることに強いこだわりがあるタイプもいます。血液で溢れた膣を刺激したり、挿入したペニスが血液で染まることに興奮したりすることもあるでしょう。

生理中は女性のデリケートな部分がさらに傷つきやすくなっており、免疫力も低下しているために、病原菌が簡単に侵入してしまうこともあります。女性のためだけでなく男性の感染症を防ぐためにも、コンドームの着用は必須と言えるでしょう。

生理中セックスのリスク


性欲旺盛な男性は一度性的欲求に火がついてしまうとなかなか抑えられないものです。生理中であることを知ってセックスを諦める男性もいますが、全く気にせずにしたがる男性もいます。また、なかには生理中のセックスに強い関心を示すこともあるでしょう。

女性にとってはさまざまなリスクを伴うことがあるとされる生理中のセックス。どんなリスクがあるのかについてまとめてみました。

性感染症

デリケートな子宮や膣は、生理中にはとても傷つきやすい状態となるため、普段は気にすることもない病原菌などが侵入してさまざまな感染症を引き起こすおそれもあります。

彼が性欲旺盛で性処理のために風俗などを頻繁に利用している場合は、風俗嬢から性感染症をもらうこともあり、知らないうちに彼女にも移してしまうことも考えられるでしょう。生理中は免疫力が低下し、普段よりも感染症に罹患しやすい状態であることも覚えておく必要があります。

子宮内膜症

子宮内膜症の原因ははっきりとは解明されていませんが、そのひとつに血液の逆流があると考えられています。生理中にセックスすることによって、押し戻された血液が体内に滞って子宮内膜症が起こる可能性も高いと言えるでしょう。

子宮内膜症は、本来、子宮のなかにしか存在することのない子宮内膜やその他の組織が子宮以外の場所にできてしまうものであり、不妊の原因にもなり得るため注意が必要です。

膣が傷つきやすくなっている

女性の体のなかでも特にデリケートな部分である膣は、ただでさえ傷つきやすいものです。特に生理中の子宮は傷つきやすくなっており、注意が必要です。これは、生理自体が子宮の内膜を剥がして排出する現象であることを知れば容易に想像できることでしょう。

最も子宮が傷つきやすい状態のときに、ペニスを挿入してピストン運動をすればさらに傷つけてしまいます。血液があると膣内が湿っていて挿入しやすいと誤解されがちですが、血液には潤滑油としての作用はなく逆に膣内を傷つけてしまう要因となることを理解しておきましょう。

彼が生理中にセックスしたがったら


男性は一定の性欲の周期があるわけではなく、肉体的な疲労が蓄積されたときやむしゃくしゃするときにも無性にセックスしたくなるものです。自分の欲求を満たすことが最優先となるため、彼女が生理中であることに特別な配慮をしないことも考えられます。

しかし、生理中のセックスは女性にとってはさまざまなリスクも伴うことのあるため、できれば避けたいと思うのが普通でしょう。そこで、生理中に彼がセックスをしたがったときの対処法について紹介します。

どこまでしてもよいか話し合う

恋人、パートナーとして長いつきあいがあればお互いの信頼感も高く、思ったことを何でも言い合える関係が築けていることでしょう。彼も彼女の生理周期をよく知っており、無理させないように配慮してあげることが大切です。

生理中にどうしてもセックスしたくなった場合には、どこまでしてもよいかについて十分話し合い、お互いのストレスが溜まらないようにすることが大切です。

生理中であることを伝える

自分の生理周期や生理日について詳しく知らない相手である場合は、隠さず無理をせず、生理中であることをきちんと伝えることが大切です。

フェラチオなどのオーラルセックスをする方法もあり、セックスでは必ずしも性器を結合させなくてはならないという決まりはありません。相手のことを思いやってくれる彼であれば、きっと理解してくれることでしょう。

まとめ


女性にとって更年期を経て閉経を迎えないことには、毎月訪れる生理。体調や感情が大きく乱れ、腹痛などの不快な症状もあるものです。一般的には生理中にセックスすることは避けるものですが、生理中に限って性欲が湧いたり、生理中にセックスすることを強く望む彼の希望があったりして、生理中にもかかわらずセックスすることもあるでしょう。

生理中の女性の体は免疫力が低下しており、膣や子宮も傷つきやすくなっています。セックスすることによってさらに傷つけたり、感染症のリスクが高まったりすることもあります。また、生理中に妊娠することはないというのは誤った認識であり、いつも避妊には留意する必要があります。生理中にセックスせざるを得ない場合は、リスクを十分に理解しておくことが大切です。