最近では、添い寝をするだけの「ソフレ」や、ハグをするだけの「ハフレ」など、友達以上恋人未満な関係性を表す形態が増えてきています。一昔前であれば、それらを行うのは恋人という肩書を持っていたはず。
「好意は持っているけれど付き合うわけではない」そんな間柄が増えてきていることで、「好きだけど付き合いたくないってどういう心境?」「そんな相手を口説くにはどうしたらいいの?」といういくつか疑問が生まれることでしょう。
そこで今回は、好きだけど付き合いたくないと考える人達の4つの心理や、そんな相手を口説くための3つの攻略法などを詳しくご紹介していきたいと思います。また好きだけど付き合いたくないと考える人と「あえて付き合わない」メリットもご紹介してきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
好きだけど付き合いたくないなんておかしい?付きあいたくない4つの心理
1.自分の自己肯定感の低さ
相手に対する好意は抱いているものの、付き合わないという選択肢を選ぶ人の中には、「相手は自分にとってもったいない人だ」と考える人もいます。いわゆる自己肯定感が低い方たちです。自己肯定感の低さから、「本当は付き合いたいけれど1歩が踏み出せない」と尻込みしてしまうのです。
・自分なんて相手に釣り合わないと思ってしまう
好きな相手が、周りも羨む美貌を持ち合わせていたり、高い社会的地位を持っていたりすると、直接相手から言われたわけでもないのに「自分では釣り合うはずもない」と叶わぬ恋認定をしてしまいます。
またそこまで飛び抜けた特徴がなくとも、笑顔が素敵だ・社交的だというような、「自分にない1面」があることでも、同じく劣等感を抱き、好きだけど付き合いたくないと考えてしまうようになるのです。
・相手の心が離れていくのが怖い
自己肯定感が低いと、「例え付き合えてもすぐに振られるのではないか」「飽きられてしまうのではないか」と、いつも不安を感じるようになります。このような心理状態は決して心地のよいものではないため、「そんな思いをしないように、好きだけど付き合わないようにしよう」となってしまうのです。
他にも「相手の心を繋ぎとめておける自信がない」「自分より素敵な人が現れたら勝てる自信がない」など、まだ始まってもいないうちから、関係が壊れることを不安視してしまう傾向があります。
・本当の自分を見せて嫌われたら嫌だ
好意を抱いている相手の前では、なるべくいい人に見えるように振る舞うことはありませんか?また実際に付き合ってみたときに、「思っていたのと何か違う」と感じたことはないでしょうか。
この「幻滅されたくない」という恐怖から、好きだけど付き合いたくないという選択肢を選ぶパターンです。誰しも欠点のひとつやふたつは持っているものですが、自己肯定感が低いことで、更にそれを過敏に心配してしまいます。
2.友情と恋愛のちょうど真ん中が心地よい
冒頭でお話ししたソフレやハフレがよい例です。恋人という肩書を持たずとも、友達以上恋人未満の今の関係性を、もっとも心地よいと感じてしまう場合です。
・相手のペースに合わせるのが嫌だ
恋人ともなれば、季節の行事ごとにプレゼントの交換をしあったり、休みが合えばデートの約束をしたりと、どうしても「自分のペースではなく相手のペースありき」な日が出てきてしまいます。
最近では、外食やレジャーを1人で楽しむことを良しとされる人も多くなってきていますし、いくら好きな相手でも「自分の都合を押し殺してまでは付き合いたくない」と考えてしまうのです。
・今の状態で充分満足
「今の状態のままで何の不満もない」という場合です。たとえば「自分以外の異性と話しているのを見るとヤキモチを妬いてしまう」というのであれば、それは現状の関係では物足りないと感じている証拠でしょう。
しかしヤキモチを妬くこともないし、月に数回一緒にごはんを食べたり遊びに行く、そんな今の距離感で充分満足しているのであれば、「いつか破局というかたちを迎えるかもしれない恋人という肩書をわざわざ持たなくてもよい」と感じるのです。
3.仕事や趣味を大事にしたい
恋人よりも、自分が優先したい何かがある場合です。たとえば「恋人が1番」という恋愛の優先順位が高い方もいますし、恋愛よりも優先順位の高い何かを持っている方もいます。お互いの人生における優先順位の価値観の違いです。
・仕事で大事な局面だから付き合う時間的余裕がない
先述したように、恋人がいれば、デートや連絡のやり取りで仕事に打ち込める余裕がなかなか作れないこともあるでしょう。しかし自分の中で「今はこの仕事に打ち込みたい時なんだ」と感じれば、イコールでそれは「好きだけど付き合いたくない」となります。
仕事も恋人も両方全力投球をして、なおかつ両方で大満足の結果を得ることは、相当難しいことです。とくに仕事も自分の人生を左右する大事なことですので、今が頑張り時だと考えているならば、恋人を作ろうと考えることもないでしょう。
・趣味の時間を大事にしたい
たとえば映画鑑賞が趣味だとしましょう。大人数でワイワイ見ることを好まれる方もいれば、1人部屋を暗くし集中して見たい方もいるでしょう。このように、「自分1人で過ごす趣味の時間」を大切に感じている場合は、その時間の優先順位が自然と高くなる傾向があります。
もちろんその趣味に対する価値観がまったく同じなのであれば、好きだけど付き合いたくないという選択肢はないかもしれません。しかしそれはとても稀なことです。そのため恋人という肩書を持つと、自分の趣味の時間がなくなるのではないかと考えてしまうのですね。
4.結婚願望がない
恋人という肩書を持ってしまうと、どうしてもその延長上に「結婚」という2文字がついてきてしまいます。結婚願望がない人にしてみれば、それは「煩わしい」と感じることでしょう。
・付き合ったらいずれ結婚という流れになるのが嫌
「付き合って〇年ならそろそろ結婚か?」「〇歳になったんだから将来をちゃんと考えなきゃ」など、周りからの圧力はもちろん、恋人である相手からも結婚をほのめかされることもあるかもしれません。
しかし結婚願望がない本人からしてみれば、「余計なお世話だ」と感じてしまうでしょう。「付き合う=いずれ結婚」となる流れを嫌悪するタイプの方です。お互いに結婚願望がないならよいのですが、なかなか難しいことかもしれません。
・付き合うことで変に期待を持たせたくない
20代後半や30代に突入してくると、どうしても結婚や子供のことを考える時期がくるでしょう。しかし結婚願望がない場合ですと、「相手の婚期が自分のせいで遅れてしまう」という申し訳なさを感じてしまいます。
自分は結婚する気がないのだから、「相手にそんな期待を持たせたくないし持って欲しくない」そう考えられれば、おのずと好きだけど付き合いたくないとなってしまうのかもしれませんね。
好きだけど付き合いたくないと思っている相手への3つの攻略法!
1.何を一番大切にしているのか知る
仕事を1番大事にしているかもしれませんし、趣味が人生の糧になっているかもしれません。相手が何を人生の1番高い優先順位に持ってきているのかを知りましょう。相手を深く知るためにも、価値観の違いはあらかじめ把握しておきたいところです。
・相手が興味あることを自分もやってみる
「好きな彼はプロレスが好きだ」というのであれば、一緒に試合観戦に行ったり、お気に入りの選手を教えてもらいましょう。「好きな彼女はマンガが趣味だ」というのであれば、おすすめのマンガを借りたり、一緒に本屋に行ってみましょう。
とにかく好きな相手が好きだというものを、自分も積極的にチャレンジしてみることです。心理学ではマッチング理論というのですが、人は自分と同じ共通点がある人に好意を抱くことがわかっています。また好きな相手と共通点があれば、会話や会う回数を増やすこともできますね。
・仕事が大事な場合は見守る
仕事が1番大事だと相手がいうならば、あなたにそれを手伝うことはできません。疲れた体をマッサージしたり、バランスの取れた食事を用意したりなどサポートできることはあるかもしれませんが、「恋人でもないのに申し訳ない」と負担に感じさせてしまうかもしれないのです。
また「もし自分だったらこうしてくれたら嬉しい」と考えることがあるかもしれません。しかしそれはあなたのただのエゴかもしれないのです。優しさの押し売りにならないためにも、見守るという選択肢も考えるようにしましょう。
2.恋愛は面倒くさいという思いを取り払う
恋人という肩書を持つまでにも、そして持ってからも、面倒だと感じることって多々ありますよね。もし相手が恋愛に対して積極的になれないのであれば、それを取り払う必要があるでしょう。
・恋愛への自信のなさを払拭させるため褒める
好きな相手が自己肯定感が低い人であるならば、それに伴う恋愛への自信のなさを取り払ってあげましょう。「あなたはこんなに素晴らしい人だ」「あなたのそういうところが尊敬に値する」など、自己肯定感を強める必要があるのです。
最初のうちは謙遜や卑下によって否定されるかもしれませんが、根気よく続けることで、自信を持ってくれるかもしれません。ただしあまりにも持ち上げすぎると、恐縮してより距離感が開いてしまうことがあります。ムリに褒め称えるのではなく、あなたが感じることを素直に伝えるようにしましょう。
・相手の邪魔をしない
趣味にいくら寄り添ってみても、「1人で楽しみたいんだ」と言われたならば、そこは素直に引きましょう。相手から断られたにも関わらずズカズカと入り込むと、逆に嫌われてしまう可能性もあります。
また趣味だけでなく仕事などでもそうです。先ほど「見守るという選択肢」と述べたように、相手の価値観を否定しないこと・邪魔をしないことはとても大事で、こうすることで、むしろ相手は「自分をわかってくれる人だ」と好意的に感じてくれるかもしれません。
3.徐々に懐に入っていく
好きだ・付き合いたいと感じたら、その関係性を性急に求めるタイプの人もいます。しかしいきなり「付き合って!」と求めても、「好きだけど付き合いたくない」と考える人には逆効果になりかねません。
・辛抱強く待つ
「仕事に集中したいみたいだから見守る」「この人なら結婚してもよいかと考えてくれるまで待つ」など、忍耐力を持つことで、お互いの関係性がよい方向に変わることがあります。
「うかうかしていたら他の人に取られるかもしれない」なんて焦りを感じることがあるかもしれませんが、もしあなたが本当にその人と恋人になることを願うのであれば、辛抱強く待ち、相手の1番の理解者になるようにしましょう。
・自己主張をせず居心地のよい雰囲気をつくる
「私って料理上手だからいいお嫁さんになると思うの」「俺は年収高い方だから楽な暮らしをさせてあげられるよ」など、得てして「自分と付き合うとこんなメリットがありますよ」とアピールしてしまいがちです。
しかしあまりにも強い自己主張は、返って相手の「好きだけど付き合いたくない」という感情を強めてしまいかねません。「この子といると安心できるな」「この人は一緒にいても苦じゃないな」など、相手にとって居心地のよい雰囲気を作る努力をしましょう。
あえて付き合わない!という選択をするメリット
1.お互いのペースが守れる
好きだと感じる相手はもちろん、あなたにも自分だけのペースというものが存在するはずです。恋人という肩書を持たないことで、お互い自分の人生を謳歌できることもあると考えましょう。
恋人や夫婦となれば、どうしても相手のことも考えた言動が求められますが、友達以上恋人未満であれば、そのような束縛を感じることもありません。今の関係だからこそ、自分にとっても相手にとってもメリットがあることもあるのです。
2.一人の相手に縛られずにすむ
今は感じている恋愛感情のせいで「この人が運命の人だ」「結婚するならこの人しかいない」と感じているかもしれません。しかし数年後には、違う相手にそう思っているかもしれないのです。
特定の相手を持たないことで視野も広がりますし、自由に行動することもできまう。1人の相手に縛られないということは、無限の可能性を秘めているのと同義ですよ。
3.嫌な部分を見なくてすむ
恋人になれば・同棲すれば・結婚すれば…さまざまなタイミングで、相手の嫌な所を見ることになるでしょう。それが生活習慣の違いなのかもしれませんし、子供に対する教育論の相違かもしれません。
何もかもが自分の理想通りで不満が一切ない相手なんて、残念ながらそうそういないのです。今は深く知らないからこその恋愛感情かもしれないと考え、キレイな思い出のまま、理想の相手のままの関係でいるのも、1つの選択肢なのかもしれませんよ。
好きだけど付き合いたくないと相手が思っている場合は相手の気持ちを尊重する
「好き=付き合う」という方程式は、たしかに世間一般では当たり前のことと考えられていますし、「普通そうじゃないの?」と悩む気持ちもわかります。しかし世の中には、好きだけど付き合いたくないと考える人たちもたしかに存在するのです。
そんな人たちに「好きなのに付き合わないなんて変だ」というのは間違った価値観の押し付けですし、ムリに恋人関係になることを求めるのはおかしなことだと考えましょう。
今回ご紹介した3つの攻略法を試して、見事恋人同士になれればそれはとても素敵なことですが、仮にダメだったとしても、決して相手を非難してはいけません。もしあなたの好きな人が「好きだけど付き合いたくない」と考える人なのであれば、相手の考えをきちんと尊重することも忘れないようにしましょう。