復讐のリベンジポルノとは。その手口や特徴と自分を守るための対処法

  

現代ではリベンジポルノという言葉が有名になっています。リベンジポルノはその名の通り、アダルト要素を含んだ相手への復讐の1つ。その手口や、それを行う人の特徴を知り、自分の身を守るとともに、被害にあった時の対処法をきちんと学びましょう。

リベンジポルノの具体的な手口

本名や住所をネット掲示板に掲載

リベンジポルノとは、昔付き合っていた元交際相手や離婚した元配偶者への復讐を目的に、他人には見られたくない情報を晒すことをさします。本名や住所、携帯番号、学校名やクラス、家族構成など細かい情報を書き込まれます。大々的に晒されることで、家に嫌がらせの手紙や電話がきてしまうこともあります。

ここで一番怖いのは、ネットに書き込まれること。書き込んだ本人だけでなく見る人もいたずら本位で嫌がらせをしてくるので、不特定多数の自分の知らない人たちが関わっていることがあります。

もちろんネットに個人情報を無断で記載すること自体犯罪ですが、勝手に掲示板に書かれたことを信じ、書き込まれた人を攻撃する行為もとても悪質。出来心でやってしまったとしても、罪に問われることもあります。

プライベートな画像を流出

幸せだったころの写真や、気を許して写真を撮ってしまったなどいろいろあるでしょう。リベンジポルノは、さまざまなものをネットに晒すのが手口です。

・付き合っていた時の幸せな写真や場所を特定できそうなもの

・絶対他人には見られたくないもの

・全裸の画像

・隠れて取られていた画像

仮に、目元部分だけ隠されている写真だったり、モザイクが施されていたとしても、きっと本人や共通の友達が見たら見当がついてしまいます。

犯人は自分が晒していることを隠すつもりはありません。プライベートな写真を晒し、あなたに恥ずかしい思いをさせたり精神的に傷つけることを目的にしています。職場や学校にバラされること。あなたが普通の生活を望めなくなることが相手にとって目的の1つです。

アダルトな動画を公開

2人の仲だけでとめておいた性行為や全裸など撮影した動画を、本名や職場など添えてインターネット上に公開されることがあります。中には職場共有のアドレスに送りつけてくる場合もあるそうです。また、インターネット上で公開されたものを全く見ず知らずの第三者が面白がって拡散する人もいるため、一度公開されてしまうと後を追うのは大変。

警察庁より、この手の被害件数は2016年で1,000件を超える報告があります。しかし、あくまでも報告件数であり、中には泣き寝入りしてしまうケースも多々あるそうです。仮に会社の人に知られてしまったら、きっと会社に行くことができなくなってしまうでしょう。せっかく今まで積み上げてきたキャリアを最悪な形で奪われてしまう可能性もあります。

もちろんこの行為は犯罪であり、罪に問われます。しかし、海外のサイトを介すと犯人の特定が難しかったり、削除のためにさまざまな書類の手続きが必要となる場合も。また、第三者が面白がって拡散した場合、第三者も犯罪に問われることがあります。

LINEなどのメッセージのやりとりを拡散

LINEやmessageなどのメールをスクリーンショットなどを保存し、インターネット掲示板に写真や会話内容が拡散されることがあります。また、LINE上でオフ会など全て顔見知りでない可能性があるグループLINEに全裸などの写真を拡散されることも。

掲示板の書き込みは、不特定多数に見られるためもしかしたらLINEのアイコンなどで友人や職場の人にバレてしまう可能性もあります。また、グループLINEでの拡散は、社会人サークルや学生時代などの友人内の場合もあり得ます。拡散された側は、そのグループ内の人達に会いにくくなってしまいます。

ちなみにLINEグループ内の拡散は逮捕者が出ています。現代では、インターネットの規制が厳しくなっているため、悪意の持った行動は罪に問われます。

リベンジポルノをする男の特徴

リベンジポルノをする男の特徴

嫉妬深くて束縛が激しい

リベンジポルノをする人は、嫉妬深く、束縛が激しいという傾向があります。このタイプは思い込みが激しいのでストーカーになりやすく、大変危険です。

例えば、付き合っていた彼女が企業で働くOLだとします。仕事の事情で少し返信が遅くなったり、会社を出るのが遅くなっただけで浮気を疑ってきたり、会食で帰りが遅くなり、連絡が少しでも滞れば怒ってくることも。ただ口だけで怒ってくることも怖かったり傷つくこともありますが、一番怖いのはそこから発展し、暴力を振るってくることです。

プライベートなものにも踏み込んでくる

あなたの携帯を毎回チェックしたり、誰といつ連絡を取り合っていたかなどチェックしてくる場合があります。あなたの知らないところで見てきたり、LINEなどのパスワードを変えただけですぐ浮気を疑いパスワードを問いただしてくることがあります。

怒られると謝ってしまうことがあるかもしれませんが、これは相手の思う壺です。あなたに非は全くありません。勝手に嫉妬し束縛してあなたの行動を制限してくるだけです。こういう男に思い当たりのある方は関わらない方が身のためです。

物事を人のせいにする

例えば、自分の仕事がちょっと上手くいかなかったりするとあなたのせいにしてくる男性もいます。待ち合わせ時間に間に合わなかったことをあなたのせいにし怒ってきたり、些細なことからなんでも女性のせいにしてくる自己中心的な人には気をつけましょう。

些細なことしかいってこないから大丈夫かもと安易な気持ちでいると危険です。そういう恋人を理解してあげようと余計な優しさで何もいわないのであれば、その優しさを利用し、考えていることとは裏腹に言動がエスカレートしてきます。卑下したり暴力に繋がることもあるのです。

自分の思い通りにならないと気が済まない

旅行に行くと決めても、気分が乗らないだけで当日になっていかないといったり、あなたが仕事で電話ができないことをわかっていながら電話できないことを責めてくるなど、とにかく自分の思い通りにいかないと不機嫌になったり手をつけられなくなったりするということに心当たりありませんか?

些細なことから生活に関わることまで、彼を許せば許すほどどんどん自分本位を発揮し、生活に支障がきたすところまで侵食してきます。反論したら反撃できないくらいに暴れたり、傷つくことをわざといってくるなど、何をされるかわかりません。

自分勝手というよりも度を超えてくるので、常識はずれにも感じることがあります。

嘘や隠し事が多い

彼自身が、「男友達と旅行にいく」といっていたくせに、メンバーの中に女性が加わっていたり、たまに連絡が取れない状況が続くことや、彼の家族構成すら秘密にするなど、嘘や隠し事が多い人ほど、恋人から多くの情報を聞き出そうとします。それに対して、自分が話せば相手が心を開くだろうを深い話までしてしまっては悪循環になります。

かけてあげた優しさを逆手にとって、彼が思うようにコントロールしてくる可能性があります。彼は自分のことは秘密にしているので、立場上彼女より優位です。彼女の情報を聞き出すことで、自分から離れにくい状況を作り出しています。

彼女が離れた途端、ちょっとした恨みが引き金で掲示板に彼女のことを晒すというのがリベンジポルノへの発展手口。どんなことが怒りに触れるかわかりにくいため、暴力をふってくるより怖い場合があります。

リベンジポルノに遭った時の対処法

リベンジポルノに遭った時の対処法

脅迫の証拠を保存する

いつこのような被害に合うかなんてわかりません。もし、脅迫めいた内容のメールが来たら必ず保存しましょう。スクリーンショットで画像保存してもよいですし、自分が少しでも怖いと思ったら必ず保存しましょう。

電話などで恐怖を感じたら、相手に気がつかれないように会話の録音をしてください。とても便利な現代は、アプリ1つで録音が可能です。

億劫だと思わず、自分自身を守るための必要な対処ですので、必ず行いましょう。この証拠は、もしあなたが危害を加えられた際の証拠となり、裁判になった時に提出できるもの。相手は悪意を持って行っている行動なので、決して屈さないことがポイント。目には目を、歯には歯をです。

弁護士に対応を依頼する

的確かつ早く解決する方法として、専門的知識を持つ弁護士を起用すること。2013年に、リベンジポルノが発端となる殺人が起こりました。この事件は、写真を公開する嫌がらせから殺人に発展したため、大きな社会問題にもなりました。

翌年リベンジポルノ防止法が成立。この法律によりインターネットの規制は厳しくなりました。年々法律は変わりつつあるため、一般の人が法律まですべてわかりきることは不可能です。そういったときに、弁護士は法のプロであるため、相談して対応を依頼することが早急な対処法です。

弁護士費用に関しては、法律事務所によって違いあるため、事前に調べるようにしましょう。恥ずかしいからといって泣き寝入りは相手に自信と愉しさを与えます。自分のために弁護士に相談をし、自分自身を取り戻して真っ向から戦いましょう。

相手の職場や親に通告する

自分の親にいち早く報告することは、とても重要で大切です。親は何があってもあなたの味方。心配かけるから黙っていて、万が一のことがあって病気や事件に発展してしまっては、一番悲しむのは親です。相談することで新しい案が浮かんでくることもあるため、勇気をもって相談しましょう。

相手の職場を知っているのであれば、自分1人というのではなく、弁護士などつけ、通告するのも名案。1人で戦おうとすれば、相手がはぐらかして逃げる場合があります。相手の職場は雇っている以上仲間なので、彼を信じて疑わないかもしれません。

弁護士から相手とその周りに話をしてもらうことが大切

弁護士を連れて行くことで事の重大さを理解させることも必要手段の1つです。あまりにも行為がひどい場合、弁護士を通して相手の親に通告する処置も必要です。人には情があるため被害にあっている自分が相手に連絡するというのは、あまり得策ではありません。

ひどいことをされていても、面識があるとどうしても許してしまいたい気持ちにかられることがあります。被害者であれば、情は捨ててきちんと対処しましょう。

専門業者に依頼して削除

問題となっているインターネットへの書き込みを消してくれる専門業者というのが多くいます。そういったインターネットの書き込みは特定できるので、きちんとプロに依頼し、消してもらいましょう。

自分自身がつらい気持ちを払拭するためにも、必ずした方がよい処置です。業者によっても価格が違うため、弁護士に相談する際、削除依頼も一緒に相談してみると早く動いてくれることもあります。困ったことは、プロに任せるのが一番です。

警察に相談する

インターネット上に個人情報が書き込まれたら、すぐに警察に相談するよう警察庁のホームページ内に書かれています。問題の情報が広く拡散される前に、いち早く削除することが必要。

しかし、海外のサイトを介しているものは、削除しにくいことも。警察に相談するのはまだ早いなどと自己判断せず、身の危険を感じたら些細なことでも必ず相談するようにしましょう。何かあってからでは遅いのです。

また、警察が設置している「サイバー窓口」に問い合わせてもよいですし、一般社団法人を運営しているインターネット上の情報削除依頼の代行をしているところもあります。この組織は、通告があった書き込みを削除してくれるため、違法有害情報を通告し、削除してもらうことができます。

リベンジポルノを防止する対策

裸や行為中の写真は撮らせない

確かに愛する相手に嫌われたくなくて、彼の思い通りにしたい・してあげたいと思う気持ちはわからないでもありません。しかし、愛する相手でも時には喧嘩することもあります。もし、その怒りが原因で恨みを抱いて別れたのであれば、その写真は格好のネタにしかなりません。

彼との愛し合う性行為やいわれるがままにあらわな格好で写真は撮らせないようにしましょう。別れた後もデータを持っているとわかったら、広まらなくてもきっと不安でいられなくなるでしょう。

その画像や情報が広まってしまったら、傷つくのは自分自身。せっかく築き上げた社会的地位も失う可能性があり、精神的に傷つけばたち直ることができない可能性もあります。安易な気持ちで行ったことであっても、代償は計り知れないほど大きくなるのです。

無断で撮られた時はすぐに消させる

信用した彼の手前、無防備な状態で写真を撮られるということがあるかもしれません。全裸で寝ていたり、体を露出したままの写真を勝手に撮られていたら、必ず消させましょう。駄々をこねられたとしても、自分を守るために消しましょう。

消させることで別れを切り出してくる男がいたらむしろ危険人物。別れたら消させるのでは遅いですし、別れたら本当に消したかの確認なんてできません。撮られていたと気がついた場合は、なるべく早い段階でデータ類を消させるのが賢明です。

要求されても写真は送らない

付き合っている時は、お互いに気分が盛り上がって、彼から写真を要求してくることがあるかもしれません。2人の仲を気にして送りたい衝動にかられるかもしれませんが、絶対にNGです。送ったら最後、何に使われるかわかりません。

送ってしまうことで彼に対する不安は一生拭えないものとなります。疑心暗鬼になり、相手を疑い続けることが嫌であれば送らないことが得策。要求されたらきちんと断ることです。はぐらかしてもきっと要求してきます。きちんとお互いのために話しあい、きっちり断ることもお互いの仲を考え直すいい機会になります。

SNSの公開範囲は友達限定にする

instagramやtwitter、facebookなどさまざまなSNSが世の中には溢れています。仮に裸の写真を投稿してすぐに消したとしても、世界中の人が見ているツールであれば、知らず知らずのうちに秒速で拡散されることは大いにありえるのです。

彼が写真を所有していれば、別れたあとリベンジ目的で写真を拡散しようと狙ってくるかもしれません。公開範囲を制限することにより、何をしているか、何をどの範囲で公開しているのかを監視できないようにする効果もあります。疑ったらキリがないのですが、予防は事前にしておくことに越したことはありません。

不用意にネットに画像をあげない

自分を発信する場というものはたくさんあります。ちょっと可愛い写真が撮れたからと自撮りをネットにあげたい気持ちはわかります。

しかし、その写真を誰が狙っているかわかりません。ネットを見ている人が全てよい人とは限りません。見ず知らずの人から連絡が来てしまうこともあるのです。

付き合う相手を考えてリベンジポルノから身を守ろう

付き合う相手を考えてリベンジポルノから身を守ろう

リベンジポル被害にあうの人生においてリスクが高いこと。人間の考えていることまではどうしても計り知れません。付き合う前や付き合っている最中など、疑問に思うことがあったら一度考えてみましょう。相手は豹変することを隠していても、人間なので必ずボロが出てきます。

自分の身を守るためにも、彼の友達を見たりなど、吟味することも必要です。きちんと相手を見極めましょう。