初対面の人との会話で、お互いぎこちなくなってしまうことはありませんか。気まずい思いをするだけで、その後交友関係に何の発展もなかったりしますよね。使いやすい話題や、言ってはいけないNGワードを知っておくことで、初対面でも対話を楽しめます。
初対面の会話で使いやすい話題
会話の話題「たちつてとなかにはいれ」
初対面の人と話しやすい話題を「たちつてとなかにはいれ」で表現できることは知っていますか?
た「食べ物」ち「地域」つ「通勤、通学」て「天気」と「富(景気)」な「名前」か「体」に「ニュース」は「流行り」い「異性」れ「レジャー」です。
当たり障りのない内容なうえに、お互いに共通点を発見できて会話を盛り上げやすくなります。全部話す必要はありません。あなたが一番話しやすい内容をこの中から選んで、初対面の人と出会ったら話すと決めておいたらいかがでしょうか。
はまっている趣味
自分の趣味のことは話題にしやすいですね。趣味のものを一個だけ身につけていると、さらに話題が発展しやすいので便利です。
編み物が趣味なら、小さな編みぐるみをキーホルダーにしたようなものやペットボトルホルダーを持っているとよいでしょう。相手の目にもつくので、もしかしたらこちらから切り出さなくても「もしかして自分で作ったんですか?」と質問してきてくれることも。
ただ、自慢にならないように注意して、一通り盛り上がったあとは逆に相手の趣味について聞き返しましょう。そして相手が楽しそうに話すのを今度は聞き役として盛り上げると友情は深まりますよ。
笑い話程度の失敗談
自虐ネタはけっこう好まれるのでおすすめです。深刻なものではなく、相手がクスリと笑ってくれて「あ、この人かわいらしいところがあるな」と思われるような失敗談がいいです。
たとえば、ダイエットネタや、体型ネタ。他に子供ネタもいいでしょう。子供の様子や翻弄されて慌てふためく自分の様子をコミカルに話せば、相手も楽しんで聞いてくれるでしょう。
そして、その失敗談から子供がいることもわかるので、相手も子育て経験者の場合には話題が盛り上がります。ただ、自虐は良いですがだれか別の人をネタにするのはやめましょう。悪い印象が残るだけですからね。
会話中の基本姿勢
相手への興味を持って話を聞く
話し上手は、話が上手な人とは限らないと知っていますか。実は話し上手だと思われている人の大半は、「聞き上手」な人なのです。
聞き上手な人は、相手の興味あるものを悟り、楽しく話せるように相づちなどで誘導するのが得意です。それで、相手は気持ちよく話をすることができ、楽しい時間を過ごせた相手のことを話し上手だと感じるのです。
乗り気のない相手に向かって話をするのは苦痛ですよね。まして初対面ならなおさらです。相手のためにも自分のためにも、相手への興味を持って話を聞くようにしましょう。
会話のテンションを合わせる
会話のテンションを合わせることも重要です。相手が楽しそうに話していたら、楽しそうに話を聞く。相手が悲しそうに話していたら、こちらも沈痛な面持ちで静かに耳を傾ける。これがもしも逆だったらおかしなことになりますよね。
普段はテンションなど気にもとめていないと思います。しかし前日に仕事が忙しくて徹夜をしてしまったとしたら、意識しないと高いテンションを保つのは難しいでしょう。相手は事情は知りません。つまらない人だと思われたくないのなら、多少の演技力も必要なのです。
相手の会話は基本的に肯定する
話の内容を次々と否定されたら、たとえそれが真実だとしても話のコシをおられて面白くはないですよね。否定されたらたいていの場合、心のふたを閉じてしまいます。そして相手の言葉はこちら側に届かなくなります。
逆にうなずいたり、相づちを打ってくれて自分の意見を受け入れられると、うれしくなります。ここにあるのは「共感」です。あなたの意見を受け入れましたよ。そう言われると素直にうれしい。相手の話も聞きたくなります。
初対面の人の意見を最初から否定して、喧嘩をうる必要はありません。自分とは違う意見だと思っても、まずはいったん受け入れ、「そうですね」「そういう意見もありますね」と伝えましょう。どうしても意見が合わないと思えば、その言葉に続けて「でも、私は」とさりげなく、短く自分の意見を付け加えるとよいです。
相手と自分の共通点を見つける
会話の内容でも、それ以外の持ち物や服装でもよいです。なにかしら相手と自分の共通点を見つけて、それを伝えてみてはいかがでしょうか。きっと会話が弾むでしょう。
一番わかりやすい例をあげると、子供です。お互いに子育て中のママさんだったとしたら、子育ての苦労や悩みで初対面でも一気に盛り上がることができるでしょう。まして現在、幼稚園探しをしているとしたら、お互い有益になる情報交換でいくらでも話すことができます。
共通点は仲間意識にもつながります。ぜひ相手と自分の共通点を探してみましょう。
初対面の会話では避けたいこと
プライベートすぎる話題
初対面の人にプライベートな内容まで根掘り葉掘り質問されると、困惑してしまいます。初対面の場合、まだ相手がどのような人か理解していません。善人か悪人かさえ、これから知っていかなければならないのです。
まだ警戒が解けないうちにプライベートすぎる話題(たとえば今まで何人の人とつきあってきたかなど)をふられても、「なぜこの人はこんなことを聞いてくるのだろう」と疑われるだけですよね。まずは当たり障りのない会話で。そして親しくなってきてからプライベート話題に踏み込むように順番を守りましょう。
ネガティブな自虐ネタ
軽く笑える自虐ネタは好まれます。しかし、やり過ぎてしまってネガティブな自虐ネタとなった場合、おそらく相手は引いてしまうことでしょう。
「ここ一週間、おふろ入っていなくてさ。あんまりとんちゃくしない性格なんだよね」などと言われても、「汚いな。お風呂入れよ」と相手に思われるだけで好感は持たれません。一度口に出す前に、自分自身クスッと笑える話かどうか冷静に考えてみましょう。
なれなれしいタメ口
親しさを出そうとするあまり、なれなれしいタメ口になってはいませんか。親しき仲にも礼儀ありということわざがありますが、初対面でのタメ口はマナー違反です。たとえ年下であろうとも、初対面でのタメ口は相手を不愉快にさせてしまうので絶対にやめましょう。
敬語はかたいというイメージがあるかもしれませんが、柔らかい口調や笑顔で十分好意は伝わるものです。敬語を使いこなせるかどうかは、その人の教養や品性の問題にも関わってきます。タメ口などたたいて自分をサゲるような態度はいただけません。
初対面の会話が苦手な人でも出来ること
最初の挨拶と自己紹介
初対面の人と接するのが苦手な人は、とにかく緊張してしまったりなにを言って良いのかわからなくなってガチガチになってしまいます。「本当の自分はこんなのじゃないのに」と自分自身もどかしくなりますよね。
でも、初めて会った人と最初に話すことはたいてい決まっています。挨拶と自己紹介です。あらかじめ頭の中で台詞を決めてリハーサルやイメージトレーニングをしておけば、それほど失敗せずにスラスラと言えるでしょう。備えあれば憂いなし。出だしがスムーズならこちらの緊張も緩み、なんとかなるものです。
相手の持ち物や雰囲気をさりげなく褒める
褒められて嫌な気がする人はいません。相手に好感を持ってもらえればそのあとの会話もしやすくなるので、ぜひ相手の持ち物や雰囲気をさりげなく褒めてみましょう。
わずかなことでかまいません。「髪の毛、長くてきれいですね」「そのキーホルダーかわいい。手作りですか?」「お子さんかわいいですね。おいくつですか?」などです。褒めるポイントはいくつでもあります。大切なのは、褒めるポイントに気づけるか。そしてそれを、ためらいもなく口にできるかです。
それから、もしも自分が相手に褒められたとき。これは褒め返すチャンスです。洋服を褒められたなら、同じように洋服を、子供のこと褒められたなら同じように子供のことを褒め返してみましょう。そこから話題が発展すること間違いありません。
笑顔で相手の話にうなずく
うまく会話ができないのならば、相手に気持ちよく話してもらうコツを覚えておきましょう。「さしすせそ」のうなずきは便利です。「さすが」「知らなかった」「すごい」「絶対、センス良い」「そうそう、そうなんだ」といった感じです。相手に共感したり、褒めたりする言葉が「さしすせそ」にはそろっているんですよね。
また、オウム返しも便利です。その名の通り相手と同じ言葉を繰り返します。「テーマパークに先週行ってきたの」「テーマパーク?」のような感じです。その後相手は、テーマパークについて話しやすくなるのでどんどん話をしてくれるでしょう。
うなずきやオウム返しは、相手に気持ちよく話してもらいたい。相手の話に共感したいという心さえあれば、すぐに身につけることができます。真剣に聞いている態度に、口数は少なくても相手は好感を抱いてくれるでしょう。
普段からできる会話を弾ませるための準備
会話の話題をストックしておく
日頃から、ニュースをみたり雑誌を見たりして情報を収集しておくと、いざというときに会話の話題とすることができます。ニュースはあまり深刻なものではなく、クスリと笑えるような小ネタは初対面むきかもしれません。
たとえば、パンダに赤ちゃんが生まれたとか新しい名前を公募しているらしいとか、微笑ましいものがいいですね。戦争の話題などは特に女性は引いてしまうかもしれません。また外部からの情報でなくても、自分のネタでもよいでしょう。
最近編み物に凝っていれば、会話の時に編み物のことを話そうかなとちょっと気にとめておけば良いのです。ついでに持ち歩けるような小物を鞄にでもつけておいたり、プレゼント用に小さなものを鞄に忍ばせておいてもいいでしょう。準備をしておけば、なにも恐れることはありません。きっと楽しい会話ができますよ。
簡単な自己紹介文を考えておく
どうしても緊張してしまって頭が真っ白になってしまうようなら、簡単な自己紹介文を考えておくとよいでしょう。棒読みにならないように、短いものでかまいません。むしろ、箇条書きでポイントだけまとめておくほうが、その場でつなぎ合わせれば自然な言葉となります。
名前、出身、緊張しやすいなどの小さな自虐ネタ、いま取り組んでいることなどです。相手の反応を見ながら、内容は変えて話しましょう。また、出身を話した後で「○○さんはどちらのご出身ですか?」のように聞き返しをすると、自分よりも相手のほうに話題が移るので、気持ちが楽になるかもしれません。
心の余裕をもって会話を楽もう
初対面の人との会話は緊張する。それはなにもあなただけではありません。相手も同じように思っています。そう思うと少し緊張が緩みませんか?
初めて同士なので、相性がいいかわるいか、相手が善人か悪人かもわかりませんよね。なので、うまく会話が続かなければ「失敗した」と手に汗握って固まる必要はないのです。「ああ、相性があわないかもしれないわ」とさらりと心の中で受け流しましょう。誰とでも親密になる必要はないのです。
あらかじめ話す内容を準備しておくことで心に余裕ができます。そして話が始まったら、自分のことだけではなく相手が気持ちよく話せるように耳を傾ける。それだけで初対面との会話は楽しいものに変わることでしょう。