私は人付き合いが上手いといえる人はあまりいないのではないでしょうか。何を話していいのかわからない、緊張してうまく言葉が続かないなど、人付き合いが苦手な人は多いはずです。その苦手を克服して仕事やプライベートで上手く人と付き合っていきましょう。
人付き合いが苦手な理由
過去にトラウマがある
過去に人間関係で嫌な思いをしたことがある人は、たくさんいると思います。その経験がトラウマになるほど傷ついてしまったり、忘れることができなかったりする人は、いつもその記憶と重ねてしまい、人付き合いが苦手になってしまいます。
その経験が辛いものであればあるほど、人との間に分厚い壁を作ってしまい、仕事などの表面上の付き合いはできても、本当に心を許して話せる友達は作ることができなかったりするでしょう。いじめであったり、嘘や裏切りを経験している人は、自己防衛方として自ら人を寄せ付けないようにしています。
そして気付かないうちにそういう空気をまとっているので、周りからも、なんだか近寄りがたい人だという印象を持たれることが多いでしょう。
自分に自信がもてない
自分に自信がない人も、人付き合いを苦手にしている傾向がみられます。周りからどう思われているのか、どう見られているのかなどを気にしすぎるあまり、だんだんと人と関わることを避けるようになっていきます。人からの評価が気になるけれど、自分に自信もないので、期待されることや注目されることが苦手で、視線が集まらないように一人でいることを好みます。
実際の周りからの評価よりも、自分で自分を下げた評価をしがちで、どちらかというとネガティブ思考な人が多く「どうせ自分なんて」と卑下するタイプなので、周りには、少し陰気でとっつきにくく、裏表がありそうな性格に映っているかもしれません。
人に対して興味がない
そもそも他人に興味がない、人のことより自分のことだけで精一杯になってしまう人は、別に人は嫌いではないので、積極的に人との関わりを持とうとしますが、周りから煙たがられて距離を置かれることがあります。人の話を聞けなくて、いつも自分の話ばかりしてしまう人や、相手の気持ちを考えずに、自分の主張をハッキリと伝えてしまう人は要注意です。
自分では人付き合いが得意と思っているかもしれませんが、周りからは「人付き合いが苦手な人」と思われている可能性があります。人付き合いが苦手な人は、考えすぎてしまう傾向にありますが、あまり考えずに人と会話をすることも逆効果なので、バランスが大切です。
何を話してよいのか分からない
人といるときの沈黙に絶えられない、沈黙になったときに、何を話せばいいのかわからなくなって焦ってしまう人は、誰かと一緒にいるときに、必要以上にエネルギーを使います。そのせいで、別れた後にどっと疲れてしまうため、なるべく二人で会うことを避けたり、休みの日は一人でいることを好みます。
相手が話題を振ってくれる人だったとしても、そもそも会話が苦手で「はい」や「いいえ」などの短文で返事を返してしまい、その後の会話が続かない場合もあります。相手と話がしたくないわけではないのに、緊張でうまく言葉が出てこず、言葉のキャッチボールができません。会話を続けることはできないけど沈黙が苦手なので、最終的には一人でいた方が楽と感じてしまいます。
相性が悪い人と関わるのが面倒
人と関わっていると、中には必ず自分とは合わない相性の悪い人がでてきます。相性のいい相手となら普通に人付き合いもできるし、むしろ人付き合いは好きだという人でも、相性が合わない人には、面倒な気持ちの方が勝ってしまい、相手と関わらなくてもいいように回避することを選びます。
どちらかというと我が強いタイプの人は、自分の苦手なタイプと付き合うことを好まない人が多いです。また、気の知れた仲間とわいわいすることは好きだけど、合わない人は寄せ付けないという人も「人付き合いが苦手」といってもいいでしょう。しかし、こういうタイプは裏表がなく、好き嫌いがはっきりしているともいえます。
人付き合いが苦手なのを克服する方法
SNSを利用していろいろな人と関わってみる
人と対面して話すことが苦手、または勇気がいるという人は、まずは顔の見えない相手との文面の会話で、慣らしていくとよいでしょう。最近ではSNSなどで、全然知らない人とテキストでのやりとりをすることが主流になっていますので、思い切って自分からアクションを起こしてみましょう。
インターネット上にはいろいろなタイプの人がいます。相手ももちろんですが、自分を知るきっかけにもなりますので、いろいろな人とやりとりをしてみましょう。
しかし中にはネットだからと気が大きくなっている人もいて、攻撃的であったりマナーが悪い人もたくさんいますので、過去の人間関係でトラウマがある人は、相手をよく選んでやりとりをするようにしましょう。もし少しでも変な人だなと思った場合には、すぐにやめることも大切です。
挨拶することから始める
挨拶は人付き合いの基本になるので、話しかけることは苦手でも、顔見知りの人などに挨拶だけでもするようにしていきましょう。やはり挨拶がきちんとできない人は、周りからも挨拶をされなくなり、余計に孤立してしまいます。
深く考えずに、まずは「挨拶だけ」で大丈夫です。「おはようございます」や「おつかれさまです」など、なんでもいいので、自分から言葉を発してみるといいでしょう。声をかけるときには、なるべく相手の顔を見るようにすると、挨拶された方も反応しやすいと思います。
万が一、相手が返してこなくても、気にしなくて大丈夫です。毎日続けてみましょう。そのうち少しずつ慣れてきたら、挨拶以外に「今日は暑いですね」など、天候や気温の話をプラスしていけるといいでしょう。
相手から話しかけられて言葉が出なかったときは、同じ言葉を返すといいです。焦らずにゆっくり慣らしていくと、少しづつ人と話すことに対して苦手意識が減っていきます。
聞き役から始めてみるのもアリ
自分から何を話していいかわからない、話すことが苦手な人は、相手の話を聞く側から始めてみましょう。相手の話を聞いているうちに、自然と相手からも聞かれたり、それに対して返事をしたりと、会話ができるようになっていきます。いきなり二人では難しい場合は、数人でも構いません。
相手が話していることをきちんと聞き、あいづちでもいいので、聞いていることが相手にわかるようにしてあげましょう。話を聞くときには、なるべく相手の目を見た方がいいですが、目を合わせることが苦手な人は、眉毛のあたりなど少し目線をずらすか、対面に座らなくてもいいカウンター席などに座ってもいいでしょう。
見るものがないからといって、時計を見たりはしないように気をつけましょう。自分の話を聞いてくれる人は、相談されやすかったり、また話を聞いてもらいたいという理由で誘われやすくなります。
人付き合いが上手な人を見て研究する
人と上手に話すための本などはたくさん売られていますが、一番いいのは、やはり人付き合いが上手な人を見て、人とどんな接し方をしているのかを学ぶということは、とても効果的です。会話に対しての返事のしかたや、話題の振り方などを知っていれば、困ったときに言葉がでやすくなります。
しかし、研究する相手を間違えると、逆効果になることもあるので、本当に人付き合いが上手な人を探すようにしましょう。また、あまりにもジロジロ見ていると不審がられてしまいますので、さりげなく近くで会話を聞いて、研究するようにしてください。
人付き合いが上手い人と仲良くなることができれば、自分にも話かけてもらえたり、そこからいろいろな人と話をする機会も増えていくと思うので、見ているだけではなく挨拶をしてみたり、少しづつその人とも会話ができるように努力してみるといいでしょう。
人が集まるイベントに参加してみる
人付き合いが苦手な人にとっては、とても勇気のいることですが、自分から人が集まるイベントに参加してみることもいいでしょう。イベントといってもいろいろありますが、趣味のイベントだと同じ趣味の人が大勢参加しているため、会話をしやすかったり、仲良くなりやすいでしょう。
最初からいきなり、友達作りができなくても大丈夫です。まずは、人の集まりに慣れるところから始めてみましょう。周りが友達やカップルばかりで参加していて、自分だけが一人で参加していると、少し居心地が悪くなってしまうかもしれません。そのため、一人で参加する場合は、一人で参加する人が多そうなイベントに参加することをおすすめします。
人が苦手だと思い込んでいては、なかなか克服がしづらいので、人に囲まれることに慣れるといいでしょう。しかし、この方法は早く克服したい人にはいいですが、ゆっくり慣らしていきたい方にはおすすめはできません。
苦手意識を克服して上手に人付き合いしよう
苦手意識は、より言葉を詰まらせたり、緊張の原因になります。まずは、人に対しての苦手意識を克服していくようにしましょう。そのためには苦手なことから逃げず、自ら人と関わりを持てるようにしていくことが大切です。
上手に人と付き合うことで、視野や世界を広げることもできるので、仕事やプライベートも充実した毎日を送ることができるようになります。あまり考えすぎず、まずは挨拶から始めて、少しづつ人と話をすることや関わることに慣れていけるようにしましょう。