相手より自分が上だとさりげなくアピールしてくるマウンティング女子。暴言をオブラートにくるみ、あたかも親切心のように投げつけてくるので、近くにいるとけっこうやっかい。そんなマウンティング女子の心理と対処法を知り、ムダな争いを避けましょう。
マウンティング女子の特徴的な性格
自分が一番偉いと思っている
マウンティング女子の「マウンティング」の本来の意味を知っていますか。もともとは、人間関係の格付け争いを意味する言葉なんです。レスリングなどの格闘技で、相手の上にまたがって優位なポジションを取ろうとするマウントポジションと同じ語源ですね。
マウンティング女子は、自分が一番偉いと思っているので、他の女性を見るとその優位性を誇示します。それは言葉の端々に相手をおとしめるような発言を挟んでくることでわかります。場の雰囲気を壊さないように暴言を吐くのがうまく、ストレートに相手を褒めることをしません。
言いたいことをズバズバ発言する
あまり知らない人相手ではなく、知っているからこそ「友人」や「親友」という名の下に言いたいことをズバズバ発言してきます。彼女にとって、率直に言ってあげるのが彼女のためだと思っていて、言ってあげている自分は、やさしい上位者なのです。
ズバズバ発言といいますが、しっかりと暴言はコーティングされています。たとえばテーマパークに遊びに行ってきた女性に対して「まだあんな子供っぽいところ行ってるの?温泉旅行とかもう少し落ち着いたところもいいよ」のような感じです。
さも、親切心からアドバイスをしているように見せていますが、相手の行動をしっかり否定していますよね。
他人に対する思いやりが欠如している
彼氏がいない友人に対して「○○ちゃんはかわいいから彼氏すぐできるよ。でもいたらいたで毎日メール来るし、週末も出かけなきゃいけないし大変だよ。べたべたされると自分の時間がないっていうかさ。○○ちゃんみたいに一人の時間を楽しめないもの」と、相手が気にしていることをザクザクと切りつけつつ、自分ののろけで追い打ちをかけます。
基本的にマウンティング女子は、自分の優位を誇示することを優先させるので、自分の発言で相手が傷つくかどうかなんて考えてはいません。むしろアドバイスをしたり褒めたりしている気になっています。他人に対する思いやりが欠如しているからこそ堂々と発言できるのですね。
上から目線で説教してくる
説教というのは、たいてい上のものが下のものにすることですよね。なので説教じみたことを言ってくるという時点で、彼女は自分の方が上だと認識しています。
「素肌きれいなんだから、そんなに化粧を濃くしなくてもいいんじゃない」「子育てが大変なのもわかるけどさ、そんな叱りかたじゃだめだよ」「まだ若いんだからもっと明るい色の服を着ないと」など、相手への理解を示す素振りを見せつつ、本人が言いたいのは後半のお説教なのです。
自分の意見が正しいと信じているので、相手がどう考えて行動しているのかは気にしません。マウンティング女子はお互いの個性を認め合うということをしないのです。
聞いてもいないのに自慢ばかりする
「私さ〜、胸が大きいからなかなか体型に合う服を探すのが難しいんだよね。いいなぁ〜どんな服でも着こなせて」のように、さりげなく自分の自慢を話の中に織り交ぜてきます。
また、さりげなさの微塵もなく、海外旅行に毎年行っている話や、子供が有名な私立の学校に行っていることなど、他人がうらやみそうなポイントがあれば、聞かれていなくてもペラペラとしゃべります。
彼女たちにとって謙虚という言葉は存在しないのです。マウンティング女子の中では会話が始まると共に、ゴングが鳴ります。そして会話で殴り合い、勝利しようとするのです。
うざいマウンティングをしてくる女子の心理
嫉妬や不満の感情を持っている
本当に幸せで現状に満足している人は、人と比べてどちらが上かなど気にしますか?しないですよね。マウンティング女子は自分をとりかこむ環境に不満を持っているからこそ、人と比べて自分はどうなのか気になって仕方がないのです。
また彼女たちは幸せそうな人に対しては、勝負を挑みません。負けるとわかっているからです。自分より幸せそうな人を見ては嫉妬し、自分より不幸そうな人を探しては、自分の優位性を確認しています。そう、マウンティング女子は自分が不幸ではないことを確認しないと自信を失うかわいそうな人たちなのです。
本当は自分に自信がない
もしも自慢する内容が、毎朝走り込んで体重を落としたとか、料理を勉強して新しいレパートリーが増えたとかなら、こちらも素直に「すごいね」「がんばったね」と褒められます。でもマウンティング女子がやっかいなのは、自慢する内容が自分の努力とは全然関係のない周囲のものにまで及ぶことです。
それは旦那や彼氏の収入、ルックス、職業、子供の学校や成績などです。本当は自分に自信がないので、幸せ自慢をするときには自分のことではなく自分の持ち物を持ち出してくるのです。
聞いている側としては「それ、実はあなたはすごくないよね」と思いながら得意げな相手の話に相づちをうつことになるので不快なんですよね。
人から頼りにされたい
アドバイス型や、お説教型のマウンティングの場合、人から頼りにされたいという心理も働いています。頼りにされるということは、相手よりも上の立場ということですからね。
特に何かに秀でていたり、アドバイスや説教ができるほどの実力もないのですが、あたかもそれらの実力が伴っているかのような振りをしてきます。本来アドバイスなどが上手な人は、相手がどうしたいと思っているのかをよく聞くものですが、マウンティング女子の場合はまったく聞きません。
むしろ相手の意見を否定することで、自分の意見の正当性を主張してきます。相手の自信をなくさせ、自分だけが味方のように持っていこうとするのです。
とにかく人より目立ちたい
飲み会などの席では、とにかく人より目立ちたいと考えています。女子会に参加したマウンティング女子の心境は「とにかく負けないようにしないと」です。他の女性たちがまったく勝ち負けなんか考えていなくても、そう思ってしまうのです。
夢を語ったりするキラキラした女性がいれば、とりあえずその夢を派手にみんなの前でバカにしたり否定してみます。「そんなのになれるのは一部の人だって。ムダな努力をする時間があれば別のことに費やしたほうがいいよ。そう思わない?」と周りに同意を求めることも。
仕事が忙しい女性に対しては「私も忙しいんだけど、今度彼に旅行に誘われちゃって。旅行に行くよりは家でゆっくり休みたいんだけどね」と言ったり。本当はやりたくないんだけど、仕方なくという表現もマウンティング女子は好きですね。
とにかく女子会などに彼女たちが混ざっていると、会は荒れます。悪目立ちはしているのですが、本人たちは気づいていません。
マウンティング女子を上手にあしらう対処法
過剰な反応を見せずに聞き流す
マウンティング女子はすべてを勝ち負けでとらえてしまうので、彼女たちの意見を否定しようとすると負けじと食ってかかってきます。こうなると手に負えません。
ベストなのは、過剰な反応を見せないで適当に聞き流すことです。振りだけでも、相手の優位を認めてあげれば彼女たちは満足してそれ以上はマウントしてこないことも。
「そうね、そう思う」のような同意や、「ふ〜ん。あ、そう」のような一言でいいのです。それもなにか作業をしながら適当そうな雰囲気を醸しつつ、つぶやくと効果があります。
自分のことは極力話さない
マウンティング女子が、なにか質問をしてきたら危険です。「クリスマスどう過ごすの?」とか、「最近彼とどうなの?」など。誰とどう過ごそうとこちらの勝手なのですが、彼女たちにとってはマウントできるネタ探しなのです。
「会社にはクリスマスなんて関係ないから。責任感ある社会人はみんな仕事してるでしょ」とか、「いつも通り。なにも問題はない」ときっぱり言って、相手がマウントしたり自慢したりする隙を見せないようにしましょう。自分のことは極力話さないにつきます。
マウンティング女子への返答に長文は無用。短く正論を切り返しましょう。
女子会には男子も誘う
最近は「女子会男子」と言われる、女子会の中に1人混じる男子が現れています。その役割は、マウンティング女子の抑制です。女子会男子となることができる男性の特徴は、女子の意見を否定しないこと、女性の中に1人混じっても気にしないこと、男ならではの意見で女性を楽しませることができるなどです。
恋愛対象としてみられず「いい人」「かわいい」など都合の良い男扱いとなる女子会男子ですが、女性同士の間接的なコミュニケーションバトルが、抜き差しならないところまで行く前に抑制力となって止めてくれます。
女性側もあまり恥知らずなことは、男性の前ではできませんものね。ただ、この女子会男子は、せっかく言いたいことが言い合える女子会なのに、と否定的な意見も少なくないので、もしも男子を誘うならば他の女性たちの了承を取ってからのほうがよいでしょう。
会う頻度を減らして距離を置く
そもそも、不快なマウンティング女子と頻繁に会う必要はありません。友達は数で決まるのではなく、質で決まるもの。一緒にいて心地よくないのならばそれは友達とも言えないでしょう。合う頻度を減らして距離を置いてしまえば良いのです。
マウンティング女子の参加がわかっている飲み会には参加しない、直接会いたいと言われても「用事があって」と避ける、メールが来ても返信するのはすぐではなく数日後にするなど。
マウンティング女子は倒しがいのない相手にはあまり食いついてはきません。しばらくしたら次の獲物を探して別の場所へ行ってしまうでしょう。
職場のマウンティング女子との上手な付き合い方
SNSはビジネス用のアカウントを用意する
SNSの中は、マウンティング女子の巣窟ですよね。幸せ自慢の写真を投稿したり、おいしいものを食べに有名店へ行ったとか、テーマパークに遊びに行ったとか。
自分が投稿したものにマウンティングされると、正直しんどくなります。そして「負けたくない」という心理が出てきて張り合ってしまうようなら、あなたもマウンティング女子になってしまう危険があります。
ここはビジネス用のアカウントを用意しておきましょう。友達になるボタンもないので、荒らされたりやっかいな友人関係を続ける必要もなく、安心して投稿できるようになります。
忙しいフリをしてランチを断る
マウンティング女子の攻撃を避けるには、会う機会を減らすのが一番です。女子同士のランチタイムは批評や自慢の飛び交う戦いの場。精神的に良くないと思えば、忙しいフリをしてランチを断ってしまいましょう。最初こそ頻繁に誘われるかもしれませんが、何度か断るのが続けば相手も自然に離れていきます。
マウンティング女子を負かす方法は、彼女たちの自慢や批評のグラウンドで戦うことではありません。自慢大会に参加してしまえば、あなたもマウンティング女子の一員になってしまいますし、なによりマウンティング女子をさらに燃え上がらせることになります。
相手にしないこと。大人の対応で理路整然と正論を吐くこと。この二つがマウンティング女子に勝利を収める秘訣です。
プライベートでの付き合いは避ける
会社の同僚だったりすれば、会社にいる間は逃げ場がないかもしれません。でも、好き好んでまでプライベートまで付き合わなくてもいいのではないでしょうか。ライン登録をする必要がありますか。休日に好きでもない人と楽しくもないお茶をする必要はありません。時間の無駄ですよね。
友達は量でなくて質を大事にすると良いと思います。少なくても、一緒にいて本当に楽しく居心地がよければ大切にしましょう。そうでないならば、友達も断捨離して良いと思います。
まだライン登録などしていないのなら、誘われても「ラインとかやっていないの」とはっきり断りましょう。そしてプライベートで飲み会などに誘われても「忙しい」と言って断ってしまいましょう。長く言い訳する必要はありません。マウンティング女子相手には短い言葉を使うのが重要です。
飲み会では離れた場所に座る
どうしても飲み会に参加しなければならなくなった場合は、席取りが重要です。飲み会ではできるだけマウンティング女子と離れた場所に座りましょう。近くに座ってしまえば、飲み会の間中、自慢話を聞かされたり、お説教をされたりすることになります。
遠くに座るコツは、お店に入る前から近くに座りたい人たちのグループと共に移動すること。もしも近くになりそうだったら「トイレ」などと言って席を外し、彼女の周りの座席が埋まった頃に戻ってきましょう。
飲み会でマウンティング女子の餌食になれば、自分アゲ、相手サゲの犠牲となり、こちらは巻き込まれているだけなのに周囲の人にも悪い印象を与えてしまう可能性があります。
大人な対応で女同士の無駄な争いを避けよう
マウンティング女子は自分の優位性を保つために、暴言をコーティングして会話に織り交ぜてきます。ひとり相撲をして「勝った」「負けた」と一喜一憂しています。自分をアゲ、こちらをサゲてくるので非常に不愉快きわまりないんです。
彼女たちの土俵で戦おうとすることは、はっきり言って不毛です。あなたも自慢争いや批評に巻き込まれることになるからです。
彼女たちを遠ざけたいと思うのなら、相手にしないことが一番。話す機会を減らし、もしも話さなければならないのなら「そう、良かったね」くらいの適当な相づちであしらいましょう。マウンティング女子は本当に幸せな人や、自分の相手をしてくれない人には近づきません。自然と離れていってしまいます。
大人の対応をして、穏やかな人間関係を築けると良いですね。