腐れ縁とはなにか。悪縁が続くカップルの特徴と、それを断ち切る方法

  

端から見ていると、なぜ関係を断ち切らないのか不思議なカップルっていますよね。一緒にいることがマイナスにしかならないとわかっているのに離れられない。その関係を人々は「腐れ縁」といいます。どうすれば悪縁を絶ちきれるのか見ていきましょう。

腐れ縁の具体的な意味

離れようとしても続いている縁

「腐れ縁」というのは、一緒にいてもぜんぜん良いことがない縁のこと。そんな風に悪い意味が最近では先行していますが、説によっては語源は「鎖縁」とするものも。鎖縁とは強い絆で結ばれている切っても切れない良縁のことで、それが時と共に変化して「腐れ縁」となったというものです。

その名残は残っていて、昔からの仲が良い友達で、中、高、大とずっと学校が一緒だったり、ご近所さんだったりするとその関係も「腐れ縁」といったりしますね。

とはいえ、実際に私たちがいま使っている「腐れ縁」という言葉は、あまり良くない意味。特に恋愛に関してはマイナスの意味しかないでしょう。文字通り腐った縁のこと。この先どんなに続いたところでプラスに働くことはない。それなのに切るに切れない縁のことを「腐れ縁」と呼んでいます。

良くない関係の自嘲を表している

くっついたり離れたり、またくっついたり離れたりというような関係を繰り返しているカップルっていますよね。もしも本人たちが幸せそうなら、それは腐れ縁ではありません。

腐れ縁の特徴は、よりを戻すときに「さみしい」「甘えたい」「愚痴をこぼしたい」などお互いネガティブな理由を持っていることです。心にぽっかり空いた穴を埋めるためだけにつながるので、頑張っても良い関係になることがないのです。

本人たちも実はそのことをわかっています。そのためまわりに「なんでそんなにくっついたり離れたりを繰り返しているの。もうすっぱり別れたら」と助言されたときに、自嘲を込めてこう言うのです「腐れ縁なんだよね」と。そこには自らを軽蔑する意味合いが少し込められているのです。

友達の場合は親友などの親しい関係

「腐れ縁」の元の意味は「鎖縁」という、強い絆で結ばれた関係だったとする説があるため、悪い意味だけではなく、親友などの親しい関係の場合でも腐れ縁という言葉を使うことがあります。腐れ縁という言葉で表す関係に共通するのは、一緒にいることに本人の意思とは関係ないなにかが働いていることですね。

たとえば、幼なじみ。家が近いというだけで、昔からなぜか一緒に行動してしまったりします。成人してからも地元に残っている同級生や、毎年年賀状を送ってくれる元同僚とかもそうですね。切りたくても、なかなか切れない事情がそこにはあります。

腐れ縁という言葉は悪い意味だけではない。それを思えば、あなたも身近なところに腐れ縁といえるような人がいるのではないでしょうか。

恋人の場合は惰性の付き合い

つきあい始めた頃のようなドキドキ感やワクワク感はない。でもなんとなく愛着もあるし、とりあえず一緒にいる。そんなカップル、けっこういるのではないでしょうか。そのような惰性のつきあいをしている恋人関係も腐れ縁といいます。

腐れ縁のカップルの場合、くっついている理由のほとんどが「別れる理由がない」という消極的なものです。別に気になる人がいるわけでもないし、クリスマスやバレンタインといった恋人行事も楽しめる。だから「まぁいいか」。

そんなわけで、実際に婚期が近づいてきていざ結婚しようかというときに、改めて自分たちの関係を見直すカップルは多いですね。つきあって1〜2年の新鮮なカップルがどんどん結婚していく中、私たちどうしようとダラダラ現状維持の関係を選択。つきあっている年数だけが長くなるのが腐れ縁カップルの特徴です。

夫婦の場合は愛情がない

冷め切った関係を続けている夫婦。これも腐れ縁です。とりあえず結婚してしまったし、別れることを考えたときに現状維持よりも面倒くさそう。それなら、このまま一緒にいればいいか。そんな思考ですね。

愛情がなくなっているので、一緒にいることに楽しさを感じることもありません。周りは、それなら一度別れて、新しい恋を見つけるなりして人生を切り開けばいいと助言をするのですが、本人たちはどこふく風。また子供が成人するまで待とう、など理由をつけて先延ばしにしている場合も腐れ縁といってよいでしょう。

腐れ縁が続くカップルの特徴

腐れ縁が続くカップルの特徴

別れたりくっついたりを繰り返す

一度別れても気がついたら元の鞘に収まっている。それを何度も繰り返していたら間違いなく腐れ縁です。別れるにはそれなりの理由があるはずです。恋愛感情が失われてしまっているのかもしれないし、女性が家事もなにもできない女の子だったり、男性がギャンブル好きなどです。

つきあっても結局けんかなどをして、我慢できずに別れるのに、ほとぼりが冷めると今度はさみしくなって会わずにはいられないのです。前向きに関係を修繕できれば良いのですが、腐れ縁カップルはそのようなことはありません。

ギャンブル好きの男性は変わらずギャンブルをしているし、家事のできない女性はやはり家事ができないまま。けっきょく同じことの繰り返しになるのです。

周囲の反対を聞かない

腐れ縁のカップルは、よく周囲から「別れたほうがいい」と助言されます。でも彼らはそんな声を聞き入れません。むしろうっとうしく思っています。なぜなら、一緒にいることにメリットも感じているからなのです。

端からみると一緒にいることでお互いに足を引っ張ったり、幸福を手放しているように見えるのですが、そのとき限りの寂しさを埋め合わせるために使ったり、相手に金銭面で依存していたりとお互いを利用している面もあるのです。

長い目でみたら別れたほうが正解です。でも腐れ縁を続けているカップルは、刹那的な考え方しかできません。そのため周囲の善意の意見を受け入れられないのです。

適齢期になっても結婚しない

腐れ縁のカップルは、カップルである期間が異常に長い。7年とか10年とか、高校時代からずっとつきあっていますという30代カップルもいます。なぜ、彼らは適齢期になっても結婚しないのでしょうか。

実は、カップルの片方、もしくは両方が「相手と結婚するつもりがない」というのがポイントです。彼氏彼女という関係は良い隠れ蓑にもなれば、そこそこ良い思いもできます。でも「結婚相手が見つかるまで」なんてちゃっかり思っていたりするんですね。

でもそんないい加減な関係を続けながら、素晴らしい人が見つかるほど現実は甘くありません。それでずるずると腐れ縁が続いてしまうのです。

そのまま腐れ縁が続く場合もあれば、どちらかが本命の結婚相手を見つけてバサッと関係を終わらせます。その場合捨てられたほうは、気がついたら適齢期が過ぎていて結婚できないと泣くことが多いです。

ケンカばかりしているのに別れない

ケンカばかりしているカップル。ケンカの理由はたいてい「相手が悪い」と思っているからですよね。「おまえが悪い」とか自分を否定されることを言われ続ければ、精神的にも落ち込みます。まさに端から見れば別れたほうが幸せになれると思えるのです。

でも、腐れ縁のカップルは別れません。そこにはつきあい続けるメリットがあるからです。たとえばお金。男性は征服欲求を満足させるために相手を罵倒するけれど、女性は男性のお金が必要なので別れないという、お互い何かしらの利益があるパターンですね。なにがメリットとなるかはきっと人それぞれ違うのでしょう。

相手の存在に依存している

相手の存在に依存している場合も、腐れ縁になりやすいです。女性が稼いだお金を男性がパチンコなどで使ってしまう場合、周囲から見ているとなぜ別れないのかわからないでしょう。男性は、女性に対してお金を稼いできてくれる相手として依存しています。

そして女性は、さみしい心を埋め合わせてくれる相手が必要でそばに男性がいて欲しいのです。一度依存してしまうと、別れるなどでそれを失ってしまったとき彼らはどうしたらいいのかわからなくなってしまいます。

お金がない、さみしいなどのマイナスの感情が膨らんで、そして依存していた相手の元へと戻っていくのです。

悪い腐れ縁を上手に断ち切る方法

悪い腐れ縁を上手に断ち切る方法

こちらから連絡したり会いに行かない

まずは自分自身が腐れ縁を結んでしまっていると自覚してください。そして、その縁を切りたいと思うのなら、こちらから連絡したり会いに行くのはきっぱりとやめましょう。

腐れ縁の怖いところは、一度別れてもまたくっついてしまうことです。どちらかが元の鞘に戻ろうとすると、相手もそれを受け入れてしまうのです。まずは縁を切る覚悟をすること。そして自分自身に、もう相手と二度と会わないと誓いを立てましょう。

そして弱気になったときには、別の誰かと築き上げる明るい未来をイメージしてみてください。腐れ縁を取るか、新しい未来を取るか、その選択はあなた自身が持っているのです。

通信手段を遮断する

昨今はさまざまな連絡手段があります。個人が携帯やスマホを所有していることで、連絡を取りたくない相手とすぐにつながってしまいます。昔は家電しかなかったことを考えると、逃げるのが難しくなってきているのですね。

もしも腐れ縁の相手から連絡が入り、「会いたい」などと言われれば、とっさに断るのは難しいでしょう。それなら、相手の連絡を事前にブロックしてしまったり、携帯やスマホ自体を機種変更してしまうのが良いかもしれません。連絡を元から絶ちきる。そうすればあなたは相手のことを確実に忘れていくことができます。

物理的な距離をとる

腐れ縁の相手と物理的な距離を取ることも、とても効果的です。特に、いままで相手から待ち伏せされたりしたことがあるのなら、引っ越しなど強硬手段を考えたほうがよいでしょう。

進学や就職などのタイミングがあるのならば、チャンスです。思い切って相手がなかなか足を運んでこられないところに引っ越してみてはいかがでしょうか。

それには大変な労力がかかるかもしれませんが、悪縁が絶ちきられることで、新しい出会いがあります。また、いままでの関係を距離を置いて客観的にみることで自分自身成長することができるかもしれません。

写真や貰ったものを捨てる

相手との幸せだった頃の思い出や、相手の良かった面だけを思い出すと会いたくなってしまうので危険です。思い出は美化されて、嫌なことは封印されてしまうものです。そのため、記憶を呼び起こす写真や貰ったものは思い切って捨ててしまいましょう。

特に写真は、過去を引きずってしまいます。もしも新しい出会いがあったときにその相手に写真を見られたら少し気まずいですよね。もしもどうしても捨てられないようなら、数枚は思い出箱のようなものを作って入れておいてもいいでしょう。そしてタンスの奥にしまって見えないようにしてしまいます。

過去を大切にしすぎる人は、幸せな人生へと前向きに進めません。思い切って過去を捨てること。それが未来への切符です。

新しい出会いを探す

過去を振り返ってばかりいないで、新しい出会いを探そうとしてみてはいかがでしょうか。素敵な人に出会うことができれば、昔の腐れ縁などきっと思い出さなくなります。

社会人サークルに参加してみる。英語などグループで学ぶ場に参加してみる。そうやって人が集まる場所に出て行きましょう。そして古い記憶の上に、新しい出会いを上書き保存してください。そうすることで過去にきっぱりと決別するのです。忙しく、楽しい毎日を過ごすこと。それが腐れ縁を切ることができる秘訣です。

周囲の意見に耳を傾けて腐れ縁を断ち切ろう

周囲の意見に耳を傾けて腐れ縁を断ち切ろう

腐れ縁を結んでしまう人は、周りが反対してもあまり聞く耳をもちません。そして腐れ縁を切らないことで新しい出会いのチャンスを逃してしまっています。より幸福になるために、周囲の意見に耳を傾けてください。自分が置かれた状況を客観的に見つめ直してみましょう。

そして腐れ縁により負のループに陥っているようなら、きっぱり過去と決別してください。前向きに人生をスタートすること。それが幸せへの第一歩なのです。