好きな人であれば、どんなエッチでも気持ちよく体も心も満たされるといいますが、本当にそうでしょうか。初エッチから数回ぐらいは相手への愛情でカバーすることができても、回数を重ねるうちに最高に気持ちのいいセックスとなんだかしっくりいかないセックスに分かれることがあります。これは、好き、嫌いという感情とは別物の体の相性というものが存在するためです。
好きなのに体の相性が合わない、逆に、それほど好きでもないのに体の相性は抜群ということもあります。そこで、体の相性がいい・悪いと判断する材料や体の相性がよくない場合の対処法など、セックスにとって最も大切となる体の相性全般について解説します。
体の相性って何?
セックスをする相手というのは少なからず愛情があり、互いに体を求め合いたいという欲求にかられて行うものです。しかし、好きか嫌いかというメンタルな部分だけでなく、セックスしたときにしっくりくるか、気持ちいいかという体の相性も大きく関係するものです。
セックスに対するモチベーションやタイミング、気持ちよくなる瞬間が同じであったり、好きなプレイが同じであったりなど、体の相性にはさまざまな条件が考えられます。そこで、4つのポイントについて体の相性を考えてみましょう。
エッチしたいタイミング
他の異性と比べてセックスが気持ちいいということが体の相性の最も大きな条件となります。重ねた肌がなんとなくしっくりとして気持ちいいだけでなくオーガズムに達する時間が早かったり、快感が強かったりします。
また、お互いにセックスがしたくなるタイミングがぴったり合うというのも体の相性がいい証拠と言えるでしょう。どんなに気持ちいいセックスでも、どちらかの体調や感情に問題があると成立しないものです。求め合う頻度が互いにぴったりであるというのも体の相性には大切なことと言えるでしょう。
締め付け感
セックスにおいて挿入は互いの快楽が最も高まる瞬間であり、挿入時の気持ちよさが体の相性を決めることもあります。男性のペニスと女性の膣のサイズが違い過ぎると男性のペニスのサイズの大小にかかわらず快感が得られにくいことがあります。
女性性器の締まり具合によっても男性の快感度は大きく変化します。女性が緩めであれば男性のペニスが大きくてもぴったり、逆に女性がきつめであれば男性のペニスが小さくてもぴったりになります。このジャストフィット感が体の相性のよさを決めるカギになります。
匂い
普段は香水をつけて仕事に出かけるという方も多いでしょう。しかし、セックスのときは入浴後何もつけない状態で抱き合うことになります。個人差はあるものの誰にでも体臭はあると言われており、本能的に相手の体臭を受け入れられる、受け入れられないと脳が判断することがあります。
遺伝子レベルで相性を見極めるための条件ともなる匂い。思春期の娘が近親相姦という過ちを起こさないように父親の体臭には猛烈な拒否感を示すようあらかじめ脳にプログラミングされています。香水も何もつけていない状況で相手の匂いが気にならない、あるいは好きというだけでも体の相性がいいと言えるでしょう。
喘ぎ声
一般的に男性は女性の喘ぎ声に大きな興奮を覚えます。AVを視聴する際も、音を消していてはどんないいシーンであっても興奮は半減します。男性にとってセックス中の喘ぎ声はとても大切なものです。
男性は、自分の愛撫や攻めで女性が喘ぎ声を上げている状況にとても興奮します。自分が女性を悦ばせることができているという満足感も興奮につながるものです。しかし、声のトーンや大きさなどが自分が描いていたものと違うときは、喘ぎ声で戦意喪失する場合もあります。
体の相性が大事な理由
現代、結婚したカップルの3組に1組の割合で離婚するというデータがあります。離婚の背景には浮気や浪費、DVなどさまざまな理由がありますが、「性格の不一致」というものも多くあります。互いの性格が合わないということもありますが、実はそうではなくて「性の不一致」、つまり体の相性が悪くて別れてしまうこともあるのです。
ルックスや人柄などで相手のことを好きになったとしても長く交際したり、結婚したりするには体の相性というのも2人の愛に大きく影響するものなのです。
愛情確認ができる
欧米ではシルバー世代になっても毎日のキスや抱擁は欠かしません。日本では身体表現やことばで愛情を表現することはなかなかないため、女性によくある「私のことまだ愛しているのかしら」の確認がしにくい状況にあります。
交際期間が長くなったカップルにとって、セックスは快楽を得るためだけのものではなく互いの愛情を確認する意味もあるものとなります。体の相性がよければ、たとえマンネリの時期を迎えたとしても義務感からではなく心からセックスを求めることができるでしょう。
結婚したいかどうかの判断材料になる
見合い結婚しかなかった昔は、結婚前に体の相性を確認する術はありませんでした。現代では、「結婚前にまず寝てみる」ということばがあるほどで結婚前に体の相性を確認することは大切なこととされています。
最近では「バツ〇」の人も多いため、結婚は生涯に1回とは限りませんが、できれば愛する人と一生添い遂げたいものです。長い結婚生活を共に歩んでいけるかどうかには、体の相性も大切な判断材料となることを覚えておきましょう。
男性が感じる体の相性の良さ
男性にとってのセックスは、女性を自分のテクニックで悦ばせることによって興奮するもの、フェラや挿入で自分自身が快感を得て射精というクライマックスを迎えるものと言えます。
男性にとっての体の相性のよさは、やはり快感がマックスになるセックスができる相手です。そこで、男性が感じる体の相性のよさの条件について説明します。
挿入時にぴったりはまる
男性には、すぐに挿入したがるタイプ、前戯に時間をかけて徐々にクライマックスに突入して挿入するタイプなどさまざまなセックスのスタイルがあります。男性にとって最も快感の頂点となるのが挿入時です。イキそうになるのを我慢しながら女性の反応をみて興奮し、コントロールしながら果てます。
挿入時にぴったりとはまるというのは男性にとって重要なポイントです。そんなオルガズムの頂点ともなる挿入時にフィット感や濡れ具合などで、なんとなくしっくりこない、気持ちよくないとなると最もよいところで性欲をそがれることになってしまいます。
気持ちよい体位が同じ
セックスの体位には正常位、バック、騎乗位、松葉崩しなど、さまざまなスタイルがあり、男性の好みによって好きな体位が分かれます。女性の喘いでいる顔を見ながら興奮できる正常位が好き、征服感を満たすバックが好き、自分の上で喘ぐ姿を見ることができる騎乗位が好き、など嗜好はそれぞれです。
男性が最も興奮する体位を女性が受け入れられない場合は、不満足なセックスとなってしまうため、2人の気持ちい体位が同じというのは、体の相性のための重要な条件となるでしょう。
すぐイク
男性には早漏、遅漏など射精に極端な傾向があるタイプの人もいますが、ほとんどは射精までの時間を自分でコントロールすることができます。
挿入後のピストン運動は、女性をとても悦ばせるものではありますが、イキたくなるのを何度も我慢しながら腰を動かさなければならないため男性にとっては生き地獄の時間でもあります。体の相性がよすぎると自分でコントロールすることができなくなって、期せずしてイってしまうことがあります。
イク時のタイミングが同じ
セックスするときのオルガズムに達するタイミングは、一般的に女性と男性とでは異なるものです。男性は女性が喘ぐ姿をみて興奮するものなので、女性がイクのを確認してから射精するのが好きというタイプもいます。
しかし、互いにクライマックスの頂点を同じタイミングで迎えてセックスを終えることができれば、満足感は大きくなります。それほど調整しなくてもイク時のタイミングが同じというのは、よほど体の相性がいいと言えるでしょう。
女性が思う身体の相性
女性にとってセックスとは、もちろん男性と同じで快感を得るものであることに違いはありませんが、愛されていることを実感できるメンタル面での満足感を重視する傾向があると言えます。オーラルセックスで快感を得ながら、体だけでなく頭で感じるものです。
男性とは少し異なる女性ならではの、体の相性のよさにつながるポイントについて解説します。
キスが上手
男性と比較すると女性はキスが上手な相手を好む傾向があります。男性にもキス好きはいますが、一般的に女性の方がキスが好きでとろけるようなキスに痺れることが多いようです。それだけに、キスをしていてそれだけで気持ちがいいと思える男性は、体の相性もよいと思い込むこともあります。
キスをして何となく不快であったり、安心感や落ち着きが得られなかったりする相手だと、その先のセックスに対して不安を抱いてしまうこともあるでしょう。また、キスをせずにいきなりセックスという男性が苦手という女性も多いようです。
触られて気持ちが良い
乳首やGスポットを巧みに愛撫されるのは女性にとってとても気持ちのいいものです。しかし、男性のテクニック以前の問題として、手で体に触れられたときの心地よさ、気持ちよさが体の相性を決定づけることがあります。
触られた瞬間に冷たさやよくわからない不快感などを覚えるとその後の行為にも気持ちが乗らないものです。普段手をつないだり、スキンシップしたりしている時にある程度確認できることなので、セックスする前に体の相性を占ってみるのもいいでしょう。
何度もエッチしたくなる
男性には精力絶倫で、何度も続けてセックスするタイプもいます。それに比べると女性は、セックスという行為よりもひとつになれた、愛されたということに満足することが多く、それほどセックスをせがむことはありません。
セックスが終わったばかりだというのに続けて体が彼を求めたり、数日間が空くだけで無性にセックスしたくなったりする場合は、体の相性が抜群にいいという証でしょう。
精神的なもの
男性はセックスの行為そのものを楽しむ傾向が強く、体の相性がよければ1日に何度も行為を重ねることもあります。一方、女性はセックスで得られる快楽よりも愛情の確認やひとつになれたことの喜びの方が勝るので、メンタルでセックスをすると言えるでしょう。
セックスをしていて安心感や包容力など、精神的な満足感が得られる相手は、体の相性がいいと判断することになるでしょう。
身体の相性が悪いと感じる理由
セックスの後に彼氏から「よかった」「最高だった」と言われると女性も嬉しいことでしょう。体の相性がぴったり合っている場合には、特に自分で意識しなくても互いに気持ちのよいセックスができるものです。
一方で、特に自分で思い当たることはないのに、彼氏がなんとなく冷たくなったり、その後のセックスの回数が減ったりすればショックを受けます。彼氏もなかなか口に出していうことのない体の相性の悪さ、具体的にはどんなことが原因となっているのか考えてみましょう。
エッチしたい周期が違う
男性は種を保存するための本能として、毎日精子を作り出しているため排出するために性欲が旺盛となることがあります。また、肉体的な疲労が蓄積したり、ストレスでむしゃくしゃしたりすると無性にセックスしたくなります。
女性は生理周期があるため、女性ホルモンの分泌の違いによって性欲が高まる時と減退する時の差が大きいものです。男女どちらかがエッチしたいと思っていてもそのタイミングが合わないことがありますが、それが続くと2人の性欲のサイクル自体が合ってないことも考えられ、体の相性があまりよくないと言えるでしょう。
好きなプレイが違う
セックスにはいろいろな形があります。ムードを大切にしたいのであれば、食事、アルコール、スキンシップからセックスへという流れもあるでしょうし、挑戦的なセックスが好きなのであれば、目隠しやコスプレなどをして楽しむこともあるでしょう。
性癖は人それぞれにあるものですが、互いの求めるものが全て食い違っているとプレイ内容に満足することができず、不満が溜まってしまうこともあります。互いに相手が求めるプレイ内容に協力的であるか否かも体の相性につながると言えるでしょう。
どちらかの気持ちが離れている
セックスしていてもどこか心ここにあらずで精神的に満足できないということもあります。行為の内容自体には特に不満がなくても、心や想いがこもっていなかったり、興奮していなかったりすると相手にはそのことを見透かされてしまいます。
彼氏、彼女以外に気になる人ができた、浮気をしてしまった、などのことがあると普段のセックスにもそれが反映されるものです。気持ちが離れたままのセックスでは相手だけでなく、自分も満足することはできないでしょう。
身体の相性を改善する方法
体の相性がいい相手であれば、何をどのようにしても満足できるので、いつも最高のセックスをすることができ、不満は全くないでしょう。
セックスの回数を重ねるごとに何となくしっくりいかない違和感を覚えるようであれば、もともと体の相性がいい相手とは言えないということを自覚する必要があります。そのまま放置するとセックスすることが苦痛となり、2人の仲にも影響してきます。そこで、体の相性がよくないと感じた時の対処の仕方について説明します。
まじめに話し合う
何回か体を重ねるうちに、なんとなくしっくりしない、ぎこちない、大きな快感が得られないというのは、口に出さなくてもお互い感じるものです。そのまま互いに遠慮して何も言わないと、セックスがストレスの溜まるものとなってしまいます。
時にはセックスについてふざけずにまじめに話し合って、互いが望むセックスに近づけるよう努力することも大切なのではないでしょうか。
相手の要望を受けいれる
体の相性がいい場合は、どんなプレイをしても互いにツボにはまり快感を得ることができるため不満がありません。しかし、自分が望むプレイと相手が好きなプレイの内容には違いがあることもあります。
SM好き、拘束好き、コスプレ好き、責められ好き、責め好きなど、性癖にはさまざまなものがあるため、互いの望むセックスの内容についてよく話し合い、妥協点を得て相手の要望を受け入れることも大切です。
女性にもフェチズムの強い人はいるかもしれませんが、性欲の強い男性のなかにはさまざまな性癖や嗜好を持っている人が多いものです。一方的に攻めるのが好きという男性もいれば、マグロ状態で女性に奉仕させるのが好きという男性もいるでしょう。
お互いの性の嗜好がぴったり合わなくても、妥協、許容し合えるかということが問題となります。どちらかが自分の性的欲求を優先して暴走しても、相手はシラケてしまって快楽を感じることなどできなくなるでしょう。早い段階で包み隠さず話し合っておくことをおすすめします。
シチュエーションを変えてみる
体の相性が悪いと感じたとき、プレイ内容やセックスの頻度などに考えが及びがちです。しかし、セックスは雰囲気や格好によっても興奮度が変わるため、セックスに至るまでのシチュエーションを変えてみるという方法を試してみるのもひとつの方法でしょう。
ホテルで食事をしてその後セックスという流れを自宅で料理を作っている最中にセックスを始める、カーセックスを試してみる、コスプレをしてみる、など、2人のセックスへの興奮度、満足度を高めるための努力をしてみましょう。
お互いのセックスの考えを知る
セックスに対する考え方、価値観は個人によって異なるものです。体の相性が合っている場合は、互いの考えを口に出す必要もなくしっくりと体を重ねることができますが、問題を感じているのであればそのままでは2人のセックスをよくすることはできません。
どのようなセックスがいいのか、セックスにかける時間や頻度、内容はどんなものを望んでいるのか、ざっくばらんにことばで表現しながら、2人のセックスを高められるような努力が必要となるでしょう。
積極的に誘う
体の相性に少しでも問題を感じるとセックスへ臨む感情がなかなか高まらず、回数が減ってしまうことがあります。セックスの回数が愛情の深さを示すものではありませんが、長く体を重ねることがないと愛情が薄れてしまうこともあります。
女性の方から男性をセックスに誘うのには勇気がいりますが、体の相性を少しでも改善したいのであれば、積極的に誘ってみることも大切でしょう。
まとめ
ルックス、性格、仕事への態度、友人関係、など人を好きになる理由にはさまざまなものがあります。好きだという気持ちがあれば、セックスも充実しそうなものですが、実は、感情だけではどうにもならない身体の相性という問題があります。
体の相性がぴったりの相手であれば、互いに満足のいくセックスをすることができます。万が一、体の相性に問題があると考えるのであれば、2人でしっかりと向き合い、改善するためにどのような対処法がベストであるかについて話し合うことが大切です。