生セックスが気持ち良いのはどうして?妊娠リスクも知っておこう

  

セックスは子孫を残すための神聖な生殖行動であるととらえるか、強い性的な快感を得るための行動ととらえるかで考え方が変わるものです。

他の生物と違って人間は、快楽を得るためだけの目的でセックスをします。妊娠することを目的としていないことが多いため避妊が必須となりますが、それでも生セックスのよさを得るために避妊具を使用しないこともあります。

そこで、なぜ生セックスが気持ちいいのか、思わず生セックスをしてしまうシチュエーション、妊娠のリスクと避妊の方法などについて解説します。

生セックスが気持ち良い理由

生セックスは、一般的に女性よりも男性が望むことが多いものです。避妊には経口薬のほかさまざまなグッズがありますが、なかでもポピュラーなものがコンドームです。男性のペニスに被せて射精によって放出された精子が卵子と受精させないようにするものですが、男性側からすると生セックスのよさとは比較にならない違和感があり、性感が高まらないこともあります。

妊娠の可能性を理解していながらも、どうしても生セックスの方がいい、という男性目線の理由について説明します。

本能的なもの

地球上の生物は全て子孫を残すために生殖行為を行います。種の保存は本能的なものであり、人間以外の生物で避妊することはあり得ません。性行為が苦痛を伴うものであれば、大切な子孫を残すことができないため、セックスで快感が得られるとも言われています。

生セックスは人間だけでなくあらゆる生物に共通する本能的な性行動であり、最も快感が得られるものであることに間違いはないでしょう。

直接的に刺激される

避妊経口薬以外の避妊グッズは、男性や女性の性器に装着して妊娠を防ぐタイプのものがほとんどです。直接肌が触れ合うことがないため、受精することを妨げて妊娠を防ぐことができます。

しかし、性器と性器の間に何らかのクッションがある状態でセックスすることになり、皮膚に直接感じる快感を得ることはできません。直接的な刺激を受けることで性感が高まるため、強い性的快感を得るために生セックスを選択することも少なくありません。

コンドームの違和感がない

避妊グッズとして最も使用頻度の高いものがコンドームではないでしょうか。携行するのにも便利で、身近なドラッグストアなどでいつでも手に入れることができます。

しかし、ペニス全体を覆うように装着するコンドームは、男性が得られる快感を大きく低下させてしまうことになります。根元のゴムの締め付け感やゴムの装着感など、違和感が多く、コンドームを装着するだけで萎えてしまう男性もいます。

スリルがある

セックスの経験が豊富な男性のなかには、生セックスで挿入し射精寸前で膣からペニスを抜いて射精するテクニックを自慢する人もいます。生セックスは、射精のタイミングによっては妊娠するリスクが高まる可能性がありますが、そのスリルに余計に興奮がそそられるということもあるでしょう。

女性も妊娠のリスクを考えながら、普段感じることのないドキドキ、ハラハラした感覚によって性感が高まることも考えられます。しかし、スリルとリスクは紙一重のものであることは理解しておく必要があります。

生セックスしてしまうシチュエーション


直接的な強い刺激を求めて生セックスをするのではなく、意図していなくても仕方なく避妊せずに挿入、射精を受けいれてしまうこともあります。また、女性が避妊経口薬を服薬していたり、排卵日を予測して安全日であることを確信していたりすることで、意図的に生セックスすることもあるでしょう。

生セックスによって妊娠するリスクが高くなると理解していながらも、生セックスしてしまうというシチュエーションにはどんなものがあるのでしょうか。

コンドームがなかった

避妊グッズで最も人気があるのはコンドームではないでしょうか。リーズナブルな価格でどこでも手に入りやすく、装着するのにも時間がかからないというメリットもあります。バッグや財布のなかにいつもコンドームを忍ばせているという男性も少なくないでしょう。

しかし、場合によってはあると思っていたコンドームが切れていることもあります。男性の高まった性的欲求はなかなか抑えられるものではないため、流れや勢いのままにコンドームなしで生セックスしてしまう可能性は高いと言えます。

ピルを飲んでいた

女性ホルモンが配合されているピルは、ホルモンの作用で妊娠しにくくする経口薬としてよく知られています。定期的に継続して服用すれば、かなり高い確率で妊娠を防ぐことができるとも言われているため、常用しているという女性もいるでしょう。

ピルによる避妊は効果が高く安心して生セックスすることができるものですが、頭痛や吐き気など女性に副作用が表れることもあるため注意も必要です。

安全日だった

映画やテレビドラマなどで、女性が「今日は安全日だから大丈夫」と言ってセックスをする場面を見ることがあります。安全日とは月に一度の排卵日を基準にして、妊娠する可能性のない期間のいずれかの日を指すものです。

しかし、完璧に安全日を予想することは難しく、安全日に絶対妊娠しないということではありません。安全日を信じて生セックスをして、望まぬ妊娠に悩むことがあるということについてもよく理解しておく必要があります。

結婚することが決まっている

セフレや遊びではなく、結婚を前提に真剣な交際をしているカップルであればあるほど、避妊に対する危機意識が薄れてしまうことがあります。「どうせ結婚するから万が一できても構わない」と考えているからでしょう。

「できちゃった婚」は今や「おめでた婚」という呼び名に変わって珍しくもなくなりましたが、2人だけの結婚生活を楽しむ期間が全くないままに子育てしなくてはならなくなることの意味をよく考える必要もあります。

生セックスをおすすめできない理由


性行為において男性は性器から精子を放出するだけで済みますが、女性はその精子を卵子に受精させるために体のなかに受け止める必要があります。これは子孫を残すという生物にとって最も大切な営みのためです。

妊娠するためにセックスするのが本来の形であるため、生セックスで妊娠の可能性があることは当然のことです。また、それ以外にも感染症などのリスクが高まるおそれもあります。

妊娠する可能性が上がる

中高生の妊娠は今や珍しいことではありません。童貞と処女の関係でたった1回セックスしただけで妊娠することはよくあります。

性行為は子孫を残すための本能的な行為であり、本来、妊娠することを目的として行うものです。避妊なしの生セックスによって妊娠する可能性が高くなることは当然のことと認識しておかなければなりません。望まぬ妊娠で人生を棒にふらないよう注意が必要です。

性感染症にかかる

性欲旺盛な男性は、性欲を処理するために本命の彼女がいてもセフレを作ったり、風俗で遊んだりすることがあるものです。いつ、どこでどんな病気を移されるかわからない状況であり、それを彼女に感染させてしまうおそれもあります。

風俗店などではコンドームなどを着用するのが普通ですが、なかには客の強い要望により生でプレイすることもあります。何も知らない間に性感染症に感染ということがないよう細心の注意が必要となります。

不衛生なこともある

生セックスをする場合、その場所が清潔なシーツを敷いたベッドの上だけとは限りません。公園や砂浜で綾外セックスを楽しむこともあるため、コンドームを使用しないと挿入時に何が一緒に女性の体のなかに入っていくかはわからないものです。

入浴やシャワーに無頓着な男性であれば、ペニスの先に雑菌が溜まっていることも考えられます。男性と違って全てを体内に受け入れなくてはならないことを自覚して、衛生面にも注意するようにしましょう。

生セックスの妊娠確率


生セックスをあえて好むのは、避妊具の違和感などから解放されてより刺激的な性感を感じたいという欲求があるからでしょう。

女性の体では卵子の元となる卵胞が排卵日に向けて常につくられており、毎月1回の周期で排卵されています。セックスはもともと種の保存のための本能的な行為であり、妊娠することを前提としたものです。生セックスを楽しむ場合には、妊娠の確立が決して低くないことを理解しておく必要があります。

排卵日当日

女性の排卵はおよそ1ヵ月に1回の割合で訪れます。卵子が受精できるのは排卵後ほぼ1日程度ししかないので、妊活している人はこの日を逃さないように緻密な計算をしていることでしょう。

しかし、一番妊娠の可能性がある日が排卵日当日とは限りません。卵子の寿命はおよそ半日~1日、精子の寿命は2日~3日と言われており、どのようなタイミングで妊娠するかを確実に予想することは難しいものです。排卵日当日を避ければ安全という考え方は危険です。

排卵日前

生セックスをする際には、女性は安全日を確定させるために基礎体温を記録したりして、排卵日の計算をして臨むことが多いものです。一番妊娠しやすい日が排卵日であるとの思い込みから、排卵日さえ外せば大丈夫と考えることも多いでしょう。

しかし、排卵予想日の2~3日前が最も妊娠しやすい日であるとされています。つまり、排卵予想日が少しずれるだけで妊娠の確立が高くなってしまうのです。

知っておきたい避妊方法


性的な快感を得たり、2人の愛情を深めたりするのにセックスは欠かせないものです。性格の不一致とともに性の不一致という問題もあり、結婚生活を長く維持させるのにも体の相性は大切な条件となります。

しかし、結婚、妊娠、出産というライフプランとは関係なしにセックスをする場合には、避妊は絶対条件となります。1回のセックスで妊娠する可能性もあり、人生設計が狂ってしまうこともあります。そこで、基本的な避妊の方法について説明します。

コンドーム

コンドームは、避妊具のなかでも最もポピュラーなものです。ドラッグストアやホームセンターなどでも気軽に手に入れることができ、価格が安いのも魅力となっています。挿入する前に勃起したペニスにすっぽりと被せるものであるため、男性は違和感や不快感を覚えることもあるでしょう。

使用する前には破れていないか、表裏が正しいかなどをチェックしてから使用するようにしましょう。男性が持ち合わせていないことを理由に生セックスを迫ることもあるため、女性が常備しておくことも必要です。

低用量ピル

避妊薬として有名なピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンを含んでおり、ホルモンの作用で妊娠をしにくくする作用があります。低用量ピルは、ピルの避妊効果を維持しながらもホルモン量を減らして副作用を軽減したものです。

毎日継続的に服用することで高い避妊効果が得られるものですが、吐き気や頭痛、倦怠感や血栓症などの副作用のリスクもあります。また、結婚して妊娠したいときに、妊娠しにくくなることも考えられるため注意が必要です。

排卵日前後を避ける

子どもが欲しくてもなかなかできず、妊活に苦労している夫婦は少なくありません。排卵予定日を正確に把握するために、基礎体温を記録したり、妊娠しやすい食事に配慮したり、などさまざまな努力をしています。

一方で、避妊する場合は妊娠する確率が低い排卵日を中心とした前後数日間を避けることが多いものです。しかし、生理周期はストレスやホルモンバランスによっても変化するため、正確に排卵日を予測することは簡単ではありません。排卵日前後を避けると妊娠する可能性は低くなりますが、絶対安全ということはないことを知っておきましょう。

IUD

IUDは子宮内避妊用具と訳されるものであり、避妊のために子宮内に装着する器具のことを指します。一度装着すれば、数年にわたって避妊が可能となるため、結婚した後の家族計画に大きな効果をもたらすものとして知られています。

IUDは受精卵が子宮内膜に着床して妊娠することを防ぐ作用があり、さらに銅が付加されているタイプのものは、精子の運動や受精を妨げる作用もあります。高い避妊効果が期待できますが、出産経験があり、長期にわたって避妊したい際に適している避妊具といえるでしょう。

まとめ


セックスとは、もともと子孫を残すための生殖行為であり、子孫を残しやすいように快楽を伴う行為になっていることが考えられます。多くの生物のなかで性的な快楽を得ることだけを目的としているのは人間だけと言えるでしょう。

生セックスは、避妊グッズを使用する時とは比較にならないほどの強い快感を得ることができますが、同時に妊娠のリスクが高いものです。安全日、危険日を安易に信じると思わぬ妊娠で人生が変わってしまうこともあります。生セックスの危険性や避妊の大切さをよく知ってセックスを楽しみましょう。